昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

深淵に沈む吐息

蔑まれ、荒んだ世界からの自立をめざし、時間を捨てた彼の記号化した主体性が素敵にドレスアップされ、瞬間とは、永久に入り交じり、永久に消え去り、些細な出来事すら、瞬時に藻屑に変わるだけだ、とうながすニヒリスティックな一貫性から、出来事とは、統合されるほどに補填される意味を屈折させ、駆除されるだけの瞬間は心象を互換するための昨日を絶えずねじ曲げながら、清廉される時折に荒れ果てた世界は、様々な現象を偏執させながら、散漫な犠牲を含ませ、大量の痛みを大義などに変えるだけの復讐的な余韻こそが、正義と称えられ、生後から現れた誰かの可憐なことばなどのどれもは、信じるに値せず、そこで対価として求められるもののほとんどは、補正されるための意味に今を重ね合わせ、自らを正当化するためにうながす正しさの中でしか、私とはあたかも存在しないように複製されるだけの現在に真実とは真理をそこない、実体も持たずに、持たされた意味の中でもたらされるものだけが、判然としないものの判断を求め、もつれ合うひとときに一貫したものすらなく、ただ短絡的に同化するほどに道理とは、道化と化するだけだし、堕落するだけの主観性が制度を謳うころには、この苦しみとは繰り返されるものだ、と悲観する者が線引きするような瞬間に物事とは終わるための尊さに淘汰され、瞬間とは物事や文言から自立すらできずに、じり貧におちいり、往往にして迫る今とは世界性を壊すために世界を用い、制する間に精神性などは失格の烙印を押され、奈落の底に落とされるとか、うるさくつきまとうルサンチマンは、満天の星を見る余裕すらなく、すたれたこころは、主体性を捨て、荒んだままに懶惰な感情に齟齬をきたすためだけに何かを絶えず恨み羨むのだ、と妥当な位置から引き出す意味の卑近さにあきれかえることすら時間の無駄だ、と聖職者は、自らの罪をひるがえすために貧寒な理由を記号化しながら、アンニュイな感情が安易に引き出すものの貧寒さを嘆くころには、行動とは、何かとかさなるほどにかさばるものでしかなく、しがないものの主体性を崇めるほどに、あいまいな愛は、愛されることだけに機能を移し、培う意味もつくづくに迫る疑問に収納され、修繕されずに、ただ何かを恨むために絶えず更新される記憶を受理するための現実には慈雨すらも降らずに、バビロンが打ち出す博打たる資本主義的な淫行にふるえる季節や、欣然として死地に赴く悪魔的な呪詛から、クリックされるほどに増していく快楽から、悔悟を謳うだけの政治などが、正義を独善的な主知に変えるころには、混沌としていく意識は、正式な正しさすらも利用し、行刑のためだけに、ためらわずに垂れ籠める法の疑念を払拭すらもできずに、ただ執行されるための罪を利用し、領土を奪うために残虐な支配から、法を語る途端に、放蕩するだけの信念は、体系的なのものにそぐうほどに、偶像と化するための罪を十全としたもののように扱いながら、内外に果てる正しさは、確かさを語るほどに足枷を嵌め、世界性を狭め、センチメンタリズムを謳いながら、たゆたう現実から、現存するものなどは、補完されるためだけに、完成形を謳い、経絡に接続される快楽的なホールに次々と償いが射し込まれ、最たる意味に帰任する君を開拓するために、次々に迫る快楽に背反していく意識は、一定の疑問を義務的に消費するための疑問を鬱々と生み出し、見出す意味も関係性の中で法を生み、制度の中でしか反抗できぬから、思想とはねじ曲がり、君を解消する以前に、対象とする者に向ける憎悪だけが思想のように語られ、そこで勝ち誇る正しさを悠然と保つためだけに、もたらされる意味の中で測ることや、謀られる仕組みにすくみ、衰亡しては、横暴に閉め出される意味の中で示す意味を語る間に、正しさすら敗退し、蔓延る意味が突きぬけることもできずに、意味は、意味の中でしかまかり通らぬものを、確かなもののように崇める間に廃される愛や、約束を破り、裏切られた日々の結末に懈怠していく日常がニヒリズムに毒され、制される間に気配すらもそこなわれ、そこかしこに現れる軽薄な理論をたずさえ、この世界での勝者として役目や、この世界での敗者としての役目や、課せられる罪を演じるための悪として、犠牲を絶えず生み出すための正義として、支払われるもののためだけに絶えず行進を続ける人間的な枷を取り外すための死として、あらゆる疑念を打ち砕くための純然とした生として、あらゆる役目を取り外すための神として、役割とは絶えず交換され、ここでおかしくせめぎ合い、交差し、確かなものすら瞬時に疲れ果て、すたれるだけに至るようなものの断続の中で保たれる信念などは存在すらしない。