昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

隠した獲物

春も折れ曲り、ねじ曲がる感情は、彼女たちの亡霊を愛しているだけであり、どうやら、この命というものは、一度きりらしく、語られるほどにまやかしに変わり、すべては泡となり消えていくらしく、いくらか稼いでは、しいたげられ、鑑賞されるだけの生簀で日々は猥雑に消費され、些細な痛みを重ねながら、命からがら逃げて、ガラガラなるこころに忍び込む悪意とは、自らが生み出すらしく、機械的で自主性を持たぬ街は、自己を破壊し、社会を正当化するために機械化していることに気づきながら、どんどん自らをマシーンに変えるんだから、きりがない思いは破棄し、引き返せなくなって、悲観的になって担う意味も重たげで、健気さもなくなって、一律の不安に追い込まれていく現時点で、現行するものに恐怖を感じ、いっさいと同一化するような祈りが今を枯渇させ、多様性をうたう世界は生後から抑圧をかけ、あらゆる罪を背負わせる良識などに、正しさはなく、ただ与えられた正しさは、しあわせを追うばかりで、約束で束縛し、契約により言葉は失われ、ぬれた鼓動は、孤独の中でトクトクと脈打ち、刹那に生きているような錯覚を与えながら、絶えず苦しむだけの苦しみは、今を根絶やしにするために、絶やさず続けられているのであり、でたらめな装置たる世界から抜け出すために、装置としての働きを加えるだけの肉体を破棄し、憎しみを積み上げるだけの倫理や乱立する理由から飛躍し、弁証法よりも早く飛び出す意思は、位置を持たずに測ることを知らないの、だ。