昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

偶像に止まる蚊

起きんのも面倒やから、ただずっと寝転がって、ふざけて天井ながめて、たまにはエモーションなもんを生み出したりして、打算的で、破滅的な彼女たちが効果覿面とか言い放つもんのどれもが、短絡的なもんであるし、安易で逸楽に耽り、何かにおちいるだけやん言うて、お家に帰り、安直なままに下落するんが、わしらの快楽かいなって、壊乱するだけに至らせられるんもあれやし、痩せ細るまで食いものにされるんもあれやしで、せわしないから、世代的な溝や、境界かなんか知らんけど、制度や精神の回路や、経路かなんか知らんし、わずらわしく貪る無意識のうちに、宇宙的な交わりと始まりの基礎や、希望を孕んで、懶惰な世界に化粧をほどこして、晴れ晴れとして、沈まん太陽を演出する終わらない夏の下、暑さなんか気にせんと、踊り明かした夜の歌詞を集めて、文明的な不具合や、不遇の日々や、不倶戴天の敵なんかがひしめく、酩酊した深夜、十代の嗚咽や、迎撃される森羅万象の鳥たち、退屈な午後に枢要とされる神をねつ造し、その神を崇拝することにより、誤魔化される事故との対立をふかめていく一貫性を喪失した世界線を破壊するほどの暗闇、みぞおちに反響する恋の終わりの痛み、あらゆる汚穢を吸い込んでいくゾウの群れ、超巨大なコンパスを持ってうろつく誇大妄想の犬、成否を司るハンマーを持って、宣伝的な法の下で服従しない猫たちの王たる私は、逃げるよりも速く、宇宙が広がるよりも先にまとわりつく、なにもないと言われているものに寄りかからずに、より速く、その先へと突き抜ける。