自覚した途端

終わらない夏がやさしく包み込み、無残な形をした貝殻たちが飛び跳ね、理解なんかを越えて、なつかしむだけの人々の慈しみなんかを超越して、垂涎するだけの人々が蛇行するジレンマや、試練をうたうほどに、真実味なんかはなくなり、ないがしろにされる瞬間に去りゆく面影なんかが、怪訝になり、似合わぬ思いをかかえ、無重力状態で飛び交う思春期の夏なんかが、汗かいて、かばい合う朝や、夕凪に敷衍する夜の匂いや、悠揚な恋に理論は打ち砕かれ、誰かが惰性に示すものなどが、朦朧としながら、しなびた理由などを捕食する野良猫のコードを分析し、言葉ではないスキンシップによって、この夜との和解を申し出たところで、事実とは途端にすれ違い、つたない理由を法則的に巻き込みながら、長らくに示される猶予なんかは、史実に忠実であるほどに、興醒めしていくだけに至らせるような間からこぼれる会いたいという思いなんかはなく、できたら、データに忠実なほどに、愛とは距離を置いて、保たれる間に配下なんかは作らず、ただ愛するということを、宣伝するような、理不尽な表現によって、老いるだけの君たちの束縛なら放たれ、はびこる悪意で出来たバビロンや、因果な結末や、結実するほどに、擦り寄る意味とは、欲を忌々しいものに仕立て上げ、自らを上げるために、従えるためだけに、退廃的な理由を加速させ、すべてに枷を嵌める。憎しみは眠るベッドの下まで潜り込んで、君を監視し、支配するのだと、妥当で、野ざらしになった記憶が担うものなどは、発色を失い、街をさまよう間に迫るゼリー状の高揚感や、硬度を増すために、互いを叩き合うような宿命から逃れられずに、朗唱される呪いの糖度や、アンニュイなままに、行為に浸る行方などが帰宅するイメージから、加算される動機は、延々と乾いていく。