昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

悠揚

触れ合うほどに感覚は鋭敏になり、円滑にめぐる喜びのハレーションが、すさまじい速度で回線を走り、はびこる愛が反響し、すべてはスローモーションになり、永劫にへだてられず、世界を認識する以前に、自然であったころには、規律もなく、ただ現れるものに阻害されずに、敷衍する思いを調律し、地を這う鳴き声や、豊かな創造性だけが、制圧されず、逍遥を続け、泳ぎ切る先に、ことごとくは消滅し、めぐる先々で対立を深め、司る意味などにへりくだるよりも、平行であるとか、均等であるよりも、ありのままにそなわるものをそのままに愛することのほうが、より良いものを生み出し、踏み台にされても尚、生み出す余力により、その場に生まれる差などに苦しまずに、苦し紛れにうたわれるものに閉塞感などを感じることもなく、理想に苦しめられるのは愚かであると、厳かに紡ぐ先にあらがう君の白い肌だけが、肝心なものであり、須要なもののように感じ、必要なのは、そこで感じ取り、思うよりも速く突き進み、満ち足りるとかからも放たれ、はびこるバビロンのテクノロジーに抵抗性なんかを感じ、自らを抑止するよりも、何かを取り込んでも尚、利己的にわがままに啜る先々で犠牲を生み出すよりも、未来が豊かであるために、紡ぐ先鋭化した文字に刺されて、自らを祝うのかと、加算する意味が参画するものが攪拌する先で、反映するものが、延々となびいて、漠然とした命を確かなものに書き換える。悠揚に羽化する季節、自由に飛び交うのは、自由を、自由とも思わずに、そのままに飛び続けることに、疑問も持たぬからであり、飛ぶことに疑念を孕んだら最後、そのまま墜落するのであり、不羈なままに、気ままに飛び続ける意志は、苦痛をも跳ね返し、はびこる悪意に苦しまずに、慢性的な痛みを孕むための器としての身体ではなく、ただ悠々と飛び越えるためのツールとして、自らを優しく加工する。