昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

暴かれる今

溶けた面影、原理的にとろける悠遠。不快感を攪拌させるような夕焼け。優美な微熱を抱えたミリタリズムが振るう斧や、槍が降る夜明け。互換される心が浄化され、さりゆく季節が羽化し、遠くの空を泳ぎながら、ふるさとを捨て、気ままに泳ぐ魚。ナーバスな女神が放つ矢が刺さりながら、機械的に歩む先々で苦悩を重ねるだけの君が落ちる世界との別れ、華々しく散る意志が倫理観なんかを捨て、さびれる風景にたたずみ、孤独感に遭難している彼女たち。真理を捨てて、僕らはジャンプして、惨憺たるあなたたちの立場なんて知らないし、求める権利は暴力的だし、同化する風景に要約された罪が義体化して、加算される義務なんかが、代価を求めて、娶る先々で永遠性を捨てた愛がつたなく募る横暴な冒険が汚され、苛む記憶に臆することなく、苦難などを苦痛だとかと思わずに、たどたどしく伝う先々にはびこる言葉が時間を捨てて、がんじがらめになる今に犠牲的になんかなる必要はなくて、そこでの代償なんかは必要なくて、儚く散る一切に保たれる均衡なんかは、しあわせなんかもたらさないし、猜疑心ばかりが増えて、少しのことで臨戦態勢になって、戦争ばかりをもたらすし、持ち上げられた真理なんて、なんの真意も持たないし、もつれる思いが固結びになって、取れないと悲しむ君が記号化する余韻が降らす雨にぬれて、野ざらしになる動機が陰鬱そうに徘徊する夜に、なよなよしながら、くよくよしている暇もないし、ままならないままに朝を迎えて、散漫な意識を儀式的に昇華させるだけの、日々なんてものは、呪いなんかをばらまいては、自らの汚れを他者に移すことで、あたかも自らの苦しみを消し去るように感じる様は、実に滑稽である。