昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

制限すらなく続くもの

汎用性が高い言葉が今の邪魔をする。苦しめられた先々で娶られる記憶が仄かに香り、退廃的に移行してゆく心は枯渇して、豊かさにより疎外される理由にリンクしてゆく苦悩が濃度を保つための戦争を続ける。春は死んで襤褸、はがゆく散りばめられたメタファーと論理の先で最たる意味も喪失し、うららかな陽気に閉じ込められてゆく記憶に束縛されてゆく儚さに経路はなくなり、軽薄に流動しては、瞬く間に混ざり合う思いに邂逅し、意識は高揚してゆく。規律に反してさまよい歩くものを裁くだけの堕落した誰かの法から逃れて、らんらんと捌く粗末な先々に黒々とした豊かさが湯たんぽのようだ、と淡白な愛にはキスすることもなく、互いを空気のように感じるためだけに、互いの存在すらも煩わしいから、存在自体を忘れ、いっしょに生活していくほどに清潔感は損なわれ、互いの摩擦に耐えきれずに、そこでいっしょに暮らすほどに、もつれていくだけの愛すらも連れて行き、ゆうゆうと飛び越えるあたりに散りばめる理想は、思想すらも持たずに、あつらえた信念が揺るがずに、誘導されずに自らの意思だけで立証するものを真実として捉える。おもんばかっても依然として重いものばかりである思い出など、となじる隙間から永遠に補填され続ける質量などが延々と展開してゆくものが行き過ぎては、幾ばくかの可能性が迎合する真実や、世界恐慌後の世界から価値転換され、新たに大切にされるのは、どれだけデタラメで、勝手気ままなもので、快適で、懐疑的なものを駆逐して、壮麗なものだけを手にして、季節を抱擁して、君の傷を縫合するような確かさだけが、未来永劫を汚さずに、ケモノのように金ばかりを求めるよりも、無いことにより生まれる苦しみをも楽しむことにすら拘束されずに、うたかたでせめぎ合う剣呑なままに悶え、得たものをひるがえさずに、悲観的な観点が自分を責めたてるほどにルサンチマンは加速して、意識に枷を嵌め、がんじがらめになるだけだから、身体は不自由であっても意識は広大で、形式的なものを軽視し、自らが織り成すものだけで、確かな世界を作り出し、なにかを救うなどと大義名分がある限りに陰るだけの理由を背負うよりも、もっと獰猛に加速し、すぐさまそこから抜け出すような軽快さを保つ。いくつも派生してゆく愛らしい瞬間、循環してゆく思いが超越し続ける先々で、疎外されても尚、自らの確かさを仰ぎ見て、ささやかなものでの満足を謳うようなうたかたに正義も犠牲もなくなり、ただ現れるものを包括しては、散漫なものを超越し、自らを愛するように他者を抱きしめる。