昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

正義も潰えた季節

朴訥な休日の汚穢、日記にこぼれた苦い薬、魂のぬけた蝉の抜け殻に詰めた夢、綻ぶ四季な習う雨、ゆだねた記憶の値段をつけるだけの業務の嗚咽嬲る先、豊かさとは、ゲーム感覚で消費されるためだけに、存在とは明確になり、そこで与えられたものなどは、増えるほどに、虚しさを増大させるだけである。広がる灰色の汗、あらゆる悲劇を斡旋する政府に服従する余韻が、放射状に降り注ぎ、配膳される愛を食べ尽くす家畜たちが泣き叫び、価値観を屠る被害者意識を加速させるための機械的な椅子に座り、むしばまれる因果を呆然と眺め、ここでの至福とは衣服を着用し、自らを着飾ることにより、あたかも幸せそうなフリをしているだけであるし、そこであらがうほどに、あらゆる悲劇により散漫になる意識が緩慢になり、垂れ流れる激情により、迎撃される意識的なキメラを育て、ただ世界性などに屠られないための最終戦争の最中、定めるものもなくなり、ほとんどは貧相か不潔になり、担う意味などは、かさばるだけの自意識の中で、居心地悪そうにしており、訪れる意味の中で、いびつに変わるだけの与えられた正常性などは、ただゆがんだものであるし、そこでがんじがらめになるからこそ、この命とは、肝心要なものを見つけては、満足を秤にかけることもなく、掛け違えるからこそ、求めることも不必要になり、似合わぬからこそ、そこに異様さを生み出し、だしぬくために付きまとうだけのマトモさどは、誰かを裁くための標準や、水準さを保つためだけに、与えられた価値などであり、そのようなものでしか測ることしかできないものなどに、この命のありがたみや、重さを測れるわけもなく、与えられたものでしか、私たちは、正しさをも保てないような存在であることから抜け出す。有するものがおぼこく煌めく。寛容にむすばれ、肥大化する意思の波形、退廃的なあの子と打ち解けるまでの気配、たれ込める夜のまどろみに、アドラーが駆逐した精神のかけらを集めて、また承認欲求に震える彼女たちの綿帽子、欲望などは、ホコリのようなものであり、息を吹きかければ、飛んでゆき、地面にたまり、また認識する欲求がつもりにつもり暴走するだけに終える欲などは、そのままに放置し、その欲自体と仲良くなる方法を探すべきなのである。