昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

対立

自ら転んだ老婆、それを睨みつけるバス、そしらぬ顔のあの子、低頭平身なんてクソ喰らえだ、と私、寒がりの昨日を抱きしめ、刹那に長じる悪意に喰らい付く雑魚、長らくの傀儡である役目を終え、単なる器であった小さな宇宙の内側から猫撫で声や、逆撫でる一言や他人事なんかが突き刺さる人が多くて忙しいだけの午後、たくさんの人を包括するウイルスに磔にされた創造主、この命の筋書きも、腹違いの君も、攪拌された過去も未来も、善悪すらもスヤスヤ眠りますように、と促す最後の日、罪の意識とは与えられて感じるものではないし、誰かに罪を被せて苛立つ頭で考えは歪んでしまい、どこまでも偏った思想により凝り固まった自らを柔らかくするための雨が降り続く。すべての目論見は外れ、日和見主義に毒された連中のオカルトチックな帰巣や、幽遠に引きずられ、意識的な羅列に支配され、加工された真実の中で定めもなく彷徨う辺りから、値とは狂い、くたばるだけの私たちの世も末だね、とネガティブな配膳を続ける観念論的な汚穢を引き取り、朗々と蔑む人々の幼稚な末路を嬲るだけに至るような中身もない国の供儀として、あらゆる偽善の道具として、偶像崇拝を続ける幼稚な終焉に巻き込まれ、慢性的な痛みを抱える。類似品たる者たちの閉塞的なヘイトクライム、擬態化する真実、同じような血で出来た私たちではあるが、憎しみの連鎖に収容され、現代の終わりが芳しく、寛容な思いすらすぐさま消え失せ、一切は物々しく今を飲み込み、何も無かったかのようにするような間には、何も正しいものはなくなり、今に奪われるだけに至るような思いの中で集約する苦しみを懐古的に複製し、復元したりしながら、主体性を喪失し、新たな苦しみなんかを繰り返し生み出すだけに至るような確信する憎悪の彼方で、私は何も信じるものがないから、あぐらをかいたり罵られても素知らぬ顔で眠ればほとんど忘れてしまう。