昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

原始的な衝動

政治的な雨が止まずに降り続いている。たおやかな街では、君たちのうるさい羽音がなびいて、こちらまで聞こえて来るから耳を塞いで、天を仰ぐ。あらゆる不愉快が震えさせる大気、短絡的な愛が背景を汚したり、きらめかせたりしたりと騒がしいだけの日々に枢要なものすらなく、ほとんどは自我にからまり、ここまで届かぬほどの関係性に制度などが絡まり、生きているとか、生かされているなどと、つきまとう。誰もが生きたいなどと思うな、と告げる彼女の口の動きがスローに見えて、意識するほどに遠ざかる思いが価値観なんかを植え付け、勘違いを生み出し、今に奪い合うための戦争なんかを行い、自らの正しさだけを保つために攻撃を続ける。空腹を癒すための卑しい戦争や、静謐な予言を繰り返す細い指や、恒久的な理想がうわべだけの思いに惹きつけられ、騙されるだけに至るような愛に基づいた苦しみを謳う軽薄な理想、理性すらもなく制限を持ち込んでは、自らの正しさを証明するための模倣や、包囲される先々で炸裂する銃弾の雨や、物事のサイクルに反し、あらゆる悲劇を超克するために続けられた闘争により精神崩壊し、さまざまな思惑の先では、解決されない苦しみにより跛行し、拘泥し続けるだけのつたない人々の機械的な模写や、恒常的な行為の先には、超異常なものが持ち込んだ科学的な横柄さにより複製され、復元されたものの腹水により腫れ上がったお腹をながめることしかできない私たちのニヒリズムが恨めしそうに見つめる先に現れるぬかるみや、快楽主義を否定し、疲憊した自らを呆然とながめる先に現れるシンドロームや信号の数々に、出来合いのものが真実を駆逐し、迎撃され続ける自らの身体が屠られていくことを乖離して見続けることにより、現実からはかけ離れていくような感覚が延々と敷衍していく。