昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

アタラクシア

楽しいと思えば、楽しいことばかりだ。悲しいと思えば、悲しいことばかりだ。それだけのこと、それだけのことを繰り返し、この命は敷衍し続ける。快活な午後に集約される約束のようなものにより、星はめぐり、恒久的に運動を続け、未だに宇宙は意味も持たずに膨張や、やけくそで妄りな破壊などに転じ、茫漠たる時間を底なしに無駄遣いしている。やりすぎたことを未だに引き摺る宇宙的な悲哀、カタルシスに至るまでもなく曙光を縁取るあの子、ああ言えば、こう言うと決められた定めから逃れ、永遠性に反し、自らが永続するものを愛てこそ、哲学的な成果が得られるのである、と促すカントの能動的な髭、幽遠では備蓄された可能性を稼動させるための運命論者が乗るペガサスにより電気を与えられ、動くスーパーコンピュータなどがギーギーガーガーと、高速で処理を続ける矢先、取り柄もなく、鶏ガラのような身体をした女性の心眼により、超能力的な何かによりナノテクや、バグや数多の信仰心などがひるがえされて、昼が夜になり、誰かが泣き、あらゆる寸法が狂い、空間的な競争のモノリスが浮遊する金星などで、どんよりした意識を無計画に放射線ガンマ線により、壊された遺伝子が溶けて、遺伝子内に収められた無限大の情報が宇宙空間中に充満して、ひとつの生命の情報だけで、宇宙空間はいっぱいになるのか、と納得していた幼稚園児の頃の私の脳内のコロニーでは、宇宙旅行のために人工太陽光により育てられる野菜や、人工的なタンパク質や人工的なビタミンやミネラルなどを生産する分離機などがひしめき、あらゆる栄養がコロニー中で生まれ、私の栄養になるのだ、と侵食される思いのクッションで一眠りし、ここでの痛みとは、君とは分かち合えないが、君と出会ったことにより、より痛むようになった夜を得たことで、こうして答えも持たずに書けるようになったのであるし、このデタラメの命にはリテラシーなんて必要ないし、ケロイド化した心に書き殴る歌詞や、仮死化した未来をひけらかし、ひどい苦痛により唸り叫ぶあらすじと踊り、この冷めた原理から波及される苦悩を叩くためにニーチェから貰い受けたハンマーでコツコツ叩いてみたりている。君は君のヒーローたれ、と語る君の額に滲む血がひろがる。