昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

巨星

誰よりも寄り添う私の分身たちと会話する中性子星に住む違う次元の私、さもしい自己を超越するために、星の間にある、あいまいな蜘蛛の巣を払いのけ、欲望に忠実で、怠慢な日々から逸脱し、静謐な予感に住まう自己との融合を終え、違う次元での私が昇華させた物語を受け継ぎ、この星での役目が終われば、違う星に移動して、また、同じ自分を演じるのです、と、語る私、たちまちは、アナグラムに吸い込まれ、似たような形になるの、と、笑う子供たち、宿命とは、ここで残ったものに、絶え間ない愛を吐き出すために寄り添うのだ、と、カタルシスに至る老人たちがたむろする海辺、数十メートルはあるニーチェとの対話を繰り返す野良猫たち、あらゆる請願を超えた先に現れた真実の物陰、フォッサマグナを走る稲光、輪唱された死を越えて、その先にある、新たな始まりを受け入れる。原型も留めずに溶け合う未来、細胞に響くカノンのケミカルな音、偶像をテクノみたいに変えて、同じリズムにより、覚醒していく森羅万象のリズミカルなひずみにより、アイロニーを抱えた違う惑星での顛末、なびく恋心に拐われた記憶の末端、ランダムな主題に騙されてしまう君たちの行く末、低血圧な過程を乗り越えて、散文の中を歩く不気味な集合体、願望の中をさまよう幼気な焦燥感の毛並み、しびれた大脳が受け取る豊かな愛の解像度。