昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

浮遊

曇天模様の空を突き抜け、宇宙を旅する、退屈な理性なんて捨て去り、観点を破壊し、偶像を食べ尽くす河馬に乗り、相対的な愛により、憎しみなどを瞬時に昇華し、過信ばかりの日々や、たちまちに現れる物語を吸い込む大きな口や、嚮導者として生き、陰鬱に消費する面影や、朴訥と傷痕を撫でる彼女の虚空、分針にとまる蠅や、虚像を崇めるだけの人々が信じ込んでいる正解の渦、腐敗するための答えや、流動する真実、食い込む過程や、かじかむ論理、自覚するほどに、時間に吸い込まれて行くだけの日々、歪な悟性により、歪んでしまった思想や、陰湿な奴らの思考にとどまる黒い靄、狂信者たちが彷徨くマンション、義体化を終えたAIたちが蠢く街、堕落した君たちの心に媒介する無数の虫、幾重にも絡まる可能世界から分裂した、違う人生のようなもの、模倣し、縋るだけの毎日を蛇行し、惰性で引き延ばした意味の中で、淘汰されたり、操作されてしまう奴ら、滑落して行くだけの毎日からの蝉蛻、何かに加勢する事でしか、生きているという実感に至らぬような者どもや、荒んだ感情を浄化するためのシステムや、しどろもどろなままに、ままならぬ感情を昇華させるためだけに、生き延びて来たという実績だけで、この世界を美しくし、君を愛していたであろうという、ぼんやりとした思いだけが、この場にとどまって、このまま、通り過ぎて行くだけの人々や、そのまま、通り過ぎたことすら、分からない人々や、その場で膠着し、何かすら分からぬままに、この場で固まってしまっても尚、恨む事も、羨む事もなく、このままでも、そのままでも、良いのだと。f:id:jibmfmm:20240804034845j:image