昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

王冠

夜風に漂う思い出、排斥されるだけの理由を、加速させるための機器に詰め込まれた憂鬱のようなもの、飢渇するだけの精神を吸い込む掃除機の音、大義を捨て去り、些細な出来事に絡まるだけの意味を蛇行し、真理を詰め込んだカバンで旅をし、真偽を模倣するだけの、退屈な理想を破棄し、度重なる苦しみを生み出すだけの、絶え間ない動機や、体系化した日常の端数、端的な理由を孕んだ日常を、ランダムに消費しては、拙い苦しみを乗り越えたり、意味を翻訳したり、氾濫する今の濁流の中で、幸せなんてものを持ち出し、今に縛り、身動きも取られなくなる間に、曖昧なジレンマを加工したり、貧寒な理由の中で育てた忘我が、アニミズムに目覚め、すべては、調律され、見事な音を鳴らし、その音が反響する事により、生命とは、呼応し、自らが生きている事を示すのだと、語りかける木々との対話を続け、太陽系から逃げ出し、銀河をハムとチーズとパンに挟んで、黄昏れの滑走路を進み、基礎を破壊し、堆積する思いが流動し、貧相な本質に搬送されて行ったケガした青春や、哀感に犇めく酩酊する真実とすれ違い、矯正施設に入れられた子供たちのクォークと共鳴して、思い出の中で走り回る自らに折り重なる原風景や、ふくよかな空間で見つける原理や、ニセモノの達成感により、老け込んでしまった大人たちの末路や、崩壊して行く時間や空間の下腹部に備わる論理、悲劇の窮屈さや、囁く悪魔たちの言葉に騙されずに、不規則な幼少期をお腹の中に隠して、バビロンが踏み台にした、彼や彼女たちを掬い上げる掌になりたい。f:id:jibmfmm:20240818063457j:image