昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

夜の終わり

誰もおらん夜は、ぐっと冷え込んで、混濁する意識は、素性も明かされんと、ただ失敗続きの午後を短絡的に堪能し、能動性を捨てた夜は、自分の意思を放棄して、致死量の夢の中で、知り合いもおらんからって、勝手気ままに泣きよるし、抗う罪に補充される憎しみや、衰亡するだけの人類の後先なんて知らんし、侵食してくんのは、誰かの血と、彼女の悩ましい下腹部の呪いであるし、実体すらもジメジメして、不自然な普通を装い、森羅万象の呪う君は、悩乱し続ける動悸の奥底で、快楽を切り売りして稼いどるし、貪婪な苦痛ほど、欲望の犬であるし、また借りして服従する懐疑的な快楽が健気に補充する罪の途中で、導かれる思いのほとんどは、差別的なものの中で分別された正義を崇めているだけに過ぎず、そこで求められる償いは、少ない過程を台無しにして、なにかを憎むことで、世界は成立してるらしい。