昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

床の光、罪を用いて楽になる人々。エレベーターから、にらみつける空。勝手気ままに揺れ動く木々。晴れ間こそ、鬱々としている白昼夢にまどろむ君。昨夜に締め付けられた青々とした過去。土間では焼かれたはずの葉。正しさの間で攪拌されるものの哀れ。屈従する余韻にかさばるドラスティックな拘引。乾燥した意識を漁る冬。無限性に虐げられた夢を従える君の行方。かさばる彼方に綴られた愛も、意識の果てで歯がゆくまとまる所以が低劣にまじわる言葉を剥いで生活する帰路。保たれる悠遠では、たおやかにゆらぐ羽根が、眠れない君を寝かしつける。我関せずと、行く手を阻む文字を払いのけ、健気に跳ねる心の豊かさよ。誰かに責任転嫁し、悪を謳う輩の尻拭いを重ねる欠乏した精神を煽るために、さらなる悪をゆだねる軽々しい者共の集いに参加せず、ただ孤独にたまゆらをつむぐ虫の奥ゆかしさよ。裁くよりも、裁かれるよりも先に進み、つまずいても尚、にらみつける眼光の鋭さよ。有する価値に噛みつき、正義が並べた二分化した事柄の虚偽よ。翻せば、翻すほどに、孤独は病を用い、今を苦しめても尚、孤独に進む勇敢さを崇めず、拝むことも、祈ることもしないで、神を用いて、罪をすする者共の理屈などに関さずに、ただよう言葉の波形や、経過するほどに、あいまいになる存在を制するものも要らず、厭わずにくすむ世界をもう一度むすぶような純粋な精神よ。成否を左右するだけの規律に依存する権力に相似するほどに、増していく憎しみは、自らを憎むように、誰かを憎み、うとましく迫る感情は、がんじがらめになり、さらなる悪意を加速させる世界は、もっともらしいものを謳いながら、今を拘束し、しあわせなどを欲するだけの貪婪な家族により蝕まれる生活の本質には、空疎な理由だけが死とむすばれ、枢要なものなどは、どこにも存在しないのだと、うつむく君の背中を引っ掻く自由により、自らを不自由にする。