昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

準備

くたびれた季節を捕食する彼らの独占欲や、顕示欲なんかが、個人的な世界を破壊する現前。心地よい記憶、壊れた過去たち。死んだ様な目で、シワクチャな日々をながめて、しあわせなんかを謳うような奴らが大嫌いだから、気配を隠して、悠遠にひろがる思いの貧困から抜け出して、不機嫌に引き出される惰性な面影を取り外す。君たちは愛されるために生きているのではなく、愛そうとするが故に苦しんで生きると語る宗教的な汚染から放たれ、愛するにも技術が必要で、単に愛するだけならば、誰にでもできるのだと、神にこびへつらう君たちのコピペされた綺麗事に攻め入られ、制限なんかを与えられ、あいまいな示唆に規範なんかを謳われ、平凡であり、凡庸なものを持ち上げ、普遍的であることが、正しいことなのだと語りかける道徳なんかを無視して、私は、私であるということよりも、何かであろうとはせずに、ただ現れるものをそのままに愛して、あらがい続ける先に、強靭な意志が生まれ、突き抜けていくだけに至る思いが脅威になり、担う意味を背負うよりも、早く突き進むのである。畜生どもが更新する正義や時代なんかをぶち抜く。あてがわれた罪をにらみつけ、自らの成否だけで、この世界と駆け引きするよりも、その成否こそ、誤りであり、そこでの傲慢さなどは、邪魔になるだけである。お前の魂を食べ尽くしてしまうような冬。敷衍する比喩が夜を綴り、奇跡的な邂逅を終え、枯渇しても尚、生み出される言葉が浮遊し、空間を支配する暗鬱な軌跡を超えて、高揚感にゆらぐ果物や、競合を繰り返すほどに資本的に繁栄する羽根の音や、靄につつまれ、つたない感動を引きずる世界が、ずる賢いものを崇めるべきだと誘う先に引用されるものなどにむしばまれぬようにと、心に突き刺さる未明の痛みから生える花束や、偶像と戯れる君を矯正などさせないように、ゆたかに泳ぐ。