昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

揺さぶる

ブリュッセルのプールサイドでは小麦色した蛾が羽化し、綺麗な翼をばたつかせ、見事な毒を撒き散らす。この不自然なお別れの歌が降る因果律を破綻させた夜更け、銀河からこぼれる涙なんてものは見世物であるし、すべては虚実に支配され、死をもたげながら、健気なフリをして、君の喉元に刃物を突きつけるし、渇望しているだけの連中は、普遍的なフリをして傍観しているようで実は、君を徹底的に支配し、自らの監視下に置くための権利などを用いて、君をがんじがらめにする。誰もの死が手中にあり、主張されるものなどは耳にすら届かない。真理など初めから無かったのだと言い放つ私たちの飢え、キラキラ光る星の下でまつわる罪などは綺麗でもなんでもないし、無くしたものばかりを漁る輩が心因性のもので苦しんでるあいだに、あいまいな関連性を謳い、リビドーを加速させ、感傷的になり瀕死の状態の世界が受胎した最後の受難だと君の神がカタルシスに至るころには、一時的な怒りを鎮めるためのはしたない価値が迫り、精神に制限を生み、厳選されるだけの命はそこかしこで加工され、すぐかま枯渇し、好意を引きずり、行動を制限されるほどに増して行く思いも麻痺して、延々と引き伸ばされて行く時間の中で吐瀉する思いに滑るばかりの君たちの栄光が率いるもののすべては薄汚いものばかりだし、打算的で惰性な制約が打ち出す兌換されるばかりの紙幣が蒸れ、全部の価値が前衛的に消費されて、散漫に閉じられる意識が瞬く間に咎められて、体制が用いる制限により、凄艶に続く闘争が自身の内外で対立を続け、つたない意識がぐらつき、偶然を装って、偶像崇拝を続け、精神の聖域すら奪うような統制がオーバードーズを繰り返し、加算される原理により腹を下し、空疎な自分がうなだれる隙間には慢性的な痛みが波及し続け、効果的な痛みにより高揚して行く意思は季節を踏みにじり、迎合される批判は弱者に向けられ、支配による闘争は関係を壊すことばかりに目的が向けられ、報うよりも巣食うことに重点を置くカルトチックなものがまさぐる心の中で反響する呪詛に支配され、恐るがあまりにあいまいな成因を摂取し、真意を見失い、ただ狂気的に通わし加速する思い出の背中を撫でるような消費を終え、常軌を逸して行く。