昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

ごまかしはいらぬ

織り込まれていく先々で対立を続ける自己が利己的に迫り、価値観などを押し付け、今に制限を与える。立場などを保ち守るためだけに現れるためらいにより、普遍性とはおびやかされ、おびえるあまりに、与えられたものでしか測れぬような生き方にそぐうほどに、偶像崇拝などを続け、定理に基づくものを信用すればするほどに、自分というものを見失い、自らを物質化し、売り買いに転じる。加工された真実、真理を捨てた猫と永遠を捨てる旅に出て、深淵からのぞく自分に中指を立てて、単なる記号にすぎない、この中指を立てるという行為に、何か巨大な悪意を感じるような散漫な儀式に参加するための絶え間ない規律の中で妨げを受け続ける限りは、中指を立てるという行為は今に妨げを与え、あらゆる真偽を駆逐するのか、と暗澹たる意識を漁るだけのナメクジの記憶や、蛤の中で加速する旨味が鍋の中で攪拌され、沸騰しては、さらなる攪拌を繰り返して、際限なく旨味を押し広げてゆく鍋の中で加速してゆく味の彼方で互い違いになりながら、退廃的なエゴを枢要にかかげる暗い部屋の住人たちが、来世では幸せなどを願うが、この命はここにしかあらず、ここでの死はすべてに収容され、容量なんかに変わり、瞬時に過去になり、誰かからすれば邪魔になったり、なんにも思わなかったり、大切な思い出として、いつでも出し入れなんかされながら、境目など持たず、意識のドナーとして脳内で簡単に映像化され、事実のように宣伝されたり、あたかも自分の記憶のもののように感じ取られたりするために、自分の記憶すら売買されるような時代で、足元を見られ、見事に騙されるために生まれたのだという自己否定やら、自己批判なんかは高く売り買いされ、自己愛や顕示欲なんかは、ただ今をごまかすだけのゴミクズであるし、理想などは利用されるための洗脳を執り行うために裏で取引され、些細な景色は絶えず帰巣する場所を求めているばかりで、今を大切にすらできないから、過去にすがるばかりで、何が必要かを理解できずに、与えられた義務を枷に変えて、与えられた思いが理性をも捻じ曲げ、迎合されるだけの日々はいびつな真理をかかげては、今を手懐けるための同化が、確かな同一化のような簡素な接続により、自らを騙すことに長けるだけのSNS的な幻想に取り憑かれ、似たような写真や流行った映像の中で迎合されるものに瞬時に呪われ、取り憑かれ、肉体を喪失し、意識は他者の物に変わり、自らは物質化するばかりである。