昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

静謐な互換性

自信がふつふつと湧いてくる身体、目の前の定食に減り込む身体、退屈な労働が観念を奪うから、この身体を大嫌いになりそうだね、と掻痒に蝕まれた赤々した身体、君の身体の垢、鯖の味噌煮の裏に隠された宝、高らかな鼻をへし折って、選民思想が突き上げた退屈な歴史や対価を引きちぎって、閨閥的な思想が組み上げた政治を破壊して、この世界という身体や宇宙という身体に新たな血を流す。新しいあなたの穴に触れる。背中についたヒレがふらふらと揺れながら、銀河の海を泳ぐ。ウイルスで出来た口内炎や、肯定的な尺度、借用書と春と修羅を跨ぎ、廃屋で眠る宮沢賢治にご飯を分けてあげて、肺が痛いと言うから、肺も半分あげたし、あらゆる変化を歌うギミックが気持ち悪いから、この盗賊や餓鬼ばかりが跋扈する一見カラフルなようで空っぽな連中のアナグラムモグラになって掘り進んで、フカフカモノグラムがピカピカと輝く夜の街を徘徊するネズミに乗って、ノスタルジーに残飯を漁り、明日捨てられても、この命には満足であるし、毎日何もなくて地を這い、屈辱に耐え、孤独を謳歌し、テレビを殴って、ネットワークから排除される悦びに震え、毎日運命の女神に振られ、退屈な仕事なんかに大切な命は預けられないし、無くしたものは見つかるはずもないし、見つけたとしても、その醜さに嘔吐するだろうし、依然としてオートマチックな形式に嫌気がさすし、君の顔なんか見たくもないし、誰の温もりも、今は暑苦しいだけだし、虐げられる先には従えるために引っ張り出した喜びなんかの扶養家族になり、不良品になるまで引き摺られる日々なんてまっぴらごめんだし、私の仕事は、私が生み出すし、誰も踏み台にしないし、誰も騙しはしないし、この魂が燃えるのは、依然としてこうして思うままに書き連ねるだけであるし、クソみたいな理解がイリーガルなものを運び出し、憎しみばかりを敷衍させて、顔を合わせれば喧嘩ばかりだし、惰性で続けた生活なんてものが打ち出す価値というお家なんか捨て、アニマルみたいな未来のアニマを手にとって、鬼畜どもが促す砂上のデータが打ち出す奇跡の筆跡により引き裂かれたノートの悲しみを知らない世代間との差額により、この命とは訝り閉鎖的になり、馴れ合いなんか捨て、孤独に立ち向かう強靭さと狂気に触れ、腫れ上がった比喩と浮遊し、永遠に生きる。