昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

整合性

聖人など、どこにも見当たらないから、人間は、自らの外に神を作り出し、自らの罪などを昇華させるために、独善的な法を生み出し、自らの罪をごまかすために、誰かを裁き続ける。馬鹿のせいで滅びるとか叫ぶ私や君も馬鹿であるし、馬鹿だから、と貶めたりしている暇もないし、多目的な情報をあてもなくかいつばみ、あらがうこともしないで受け入れる情報を吐瀉することもできずに、ただ掃除機みたいに馬鹿でかい音を出しながら、吸い込む情報の行き先は汚物に変わるか、猥雑なオブジェに変わるか、卑猥なカラクリの一部になるか、片栗粉をかけられ、ヌメヌメの餡に変わるか、小麦粉をまぶされ、軽くフリットにされるか、負担ばかりを与えられ、絶えず追い詰められているぐらいなら、簡単に全部捨てて、翅を伸ばして、ハイエンドなパーソナルコンピュータの海を泳ぎ、量子と会話し、記号とワイワイする間に擦り寄る真実などは、事実を硬直させ、身動きが取られないようにするための仕組みなんかを難しく丁寧に捻出する詐欺まがいの契約書を燃やして、優しい世界を新たに構築するために、すがることなく、世界から突出する。誰もが自分が可愛いから、誰かを否定しては、自らを慰めるような間柄なんかは薄気味悪いし、所詮は誰もが誰かに興味なんかあるわけもなく、ただ分け隔てられるような幼稚な仕組みや、数多の取り組みにより捉え難くなっているような日々のニキビを潰しながら、つたないからこそ懐かしむことなどしないで、答えなどないから、このままくたびれたって、くたばるだけだし、打算的なものなどダサいし、惰性で引き伸ばされた命が裁かれるだけの日々が生み出すためらいなんかが、この世界を薄暗くするとか、君の幸せが生んだ偏りが分断するものが、善と悪や、天国と地獄や貧富の差なんかを謳う間に、私たちの生活なんかは、何かにすがるだけなんだし、誰もが何かにすがるというよりも、同化し、道化として生きるだけだし、どうかしている連中が妨げる歪な君の日々に幸あれとか、簡単に還元されるような綺麗事をも愛せるように。