昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

届くまでの距離

もたつく指、心音が頭で軛を用いて、たくさんの情報を運ばせ、道具のように扱うんだ、と漂う情報の霧が攻め入り、生命をおびやかす。全体主義的な身体の中での差から生まれた悲劇的な道化師、罪深さを吐き出すだけの体制的で退屈な身体、ただ物事の軽さを示すグラフにより生活とは簡単にひるがえされ、自らを翻弄し、社会と謳われるものに支配され、その中での善良さを謳いながら、問い続けることに疑問を孕みながら芝居を続ける。

洗練されすぎているものは違和感でしかないし、綺麗すぎるのも異物感を生み出し、現実味を損なう。そこにルーズさを加えれば、デザインにほころびが生まれ、ちょうど良いように思えるし、そこには趣きが現れる。ラグジュアリーなものなどは飾りに終わる。国家が法や罪を用い、人々を抑圧し、互いが生み出す猜疑心により、絶えず罪の意識は強固になり、意思を磔にし、偽物の神を用いて、今に引き裂かれる身体を傍観する乖離した自己を絶えず死に追いやる。人は不安になるほどにあいまいな匂いに近付き、自分すらも見失う、とオカルトな幽遠から引き出される打算的な恐怖に加担し、勝ち誇るよりも速く逃げ出す君の逃げ足が勇ましいし、誰かが従え、虐げるために促す価値観なんかに加担せずに、自分の好きなように徘徊し、あるいは破壊しながら、疲れ果てた誓いによって、なんとなく過ぎ去った日々に別れを告げて、つたない意思が引き出す傲慢な結果が促す不満足なんかにより、即席の理由は肥大化して、それがファシズムなんかを勃興させて、途端に機械的な気配が隷属するものなんかにより左右され、のしかかる重圧や数多の圧力によりへしゃげた精神が平均的なんかを促し、奪われる意味なんかが謳う物語なんかから迫害するために嘯く真実が、やがては神話なんかに変わり、安直な親和性なんかにより、惰性な正義が横行し、今に苦しみを歌い上げる。羨望もいつしか憎しみに変わり、誰彼構わず傷つける、と騙るルサンチマンの安易なカタルシス、肩透かしな日々に加担する清々しいほどのクズ、ロストする真実をレストアする機械油にまみれた私の哲学的な手、抵抗することにより伸び縮みする空間の中でわびしく積もる私情。