昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

並行

震えるケモノたちの浄土、モルタルに塗れた街と、連帯感により俯く人々のカタトニー、連綿たる私情により生まれた梅雨前線により止まない雨、埋めるための愛は、依然として奪われるだけであるし、いっしょに居たとしても、孤独に苛まれ、あたかも愛しているかのように示す愛からも締め出され、絶え間ない不安に脅かされ、うろたえるばかりの君の心臓を鷲掴みにする猛禽類たち、立場から逆走して、真偽を飛び越え、自らの意思に基づき、自らの正しさを重用する。折れ曲がった記憶のドア、数億の孤独を攪拌するためのアレルギー反応により、飛び起きる夏の日、ひぐらしが鳴く道理の波形、軽薄な理論を携え、超過していく脳内の過程、飢渇しては、シンクロしていくファシズムの飢え、頭蓋で反響する憎しみの跡、世間体を放棄した後にあらわになる青空と、朴訥な収斂を重ね、機械的な気配を消し去り、厭うよりも、愛しく思うことにおける粘り気により、絶対数は滅び、抱擁される真実と、そこかしこで近似し、可視化するものに汚される憐れみをカスタムして、支え合うよりも、より凶暴に傷つけ合うほうが、愛を感じるの、と常々ゆがんだ考えが思案するものに屠られ、言葉数も少なく乖離していく帰り道、未熟な正論が私たちの気配を消し去る昨夜、すべては、幻のハーモニーにより形成され、確かな理解よりも、そこで互換される憎しみが感染させる些細な病により、ささやかな日々すら破壊してしまうのが、摂理である、と告げる女神のワガママには、ホトホト呆れていて、いぶかるほどに食い込む毒牙により、麻痺していく大脳やら、手足などを、ゆっくりと食べられる感覚により間引きされていき、生きた心地すら破棄して、歯痒く散るのが、私たちの定めであるとか、うるさい。関連していくほどに増していくまどろみ、豊かなほどにすり減る靴底、恍惚として支配されていくだけの怠惰な人混み。