昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

記憶

死をも超越した乙女たちが踊る昼下がり、断末魔がなびく青春と青カビ、ビニールテープの指輪をつけて、偽物の結婚を終え、擬態化する終末になぶられたエゴ、陶酔し続ける社会的な普遍性に拘束されている君が迎合する新たな自然性の不自然さに気付くまでの数秒、みなが許し合えば、もっと良い世界を築けるのに、誰もが誰かを許せないでいるから、自分すらも許せずに、誰かを否定してばかりいる。量産型のカタルシスと牛を引く老婆の鼻ピアス、類似品が謳うアノミーに陥ったとかという道理が放つ簡素な理由を加速させた定義を打ち砕くために、この命は枷を外し、世界を新たに創造する哲学者として生きる。自分を救えるのは、自分しかおらず、自分を放棄し、破棄した後も、この世界は継続されるほどに、蛇行していく意識は、陰鬱な肖像を超えて、継続される範囲から超脱し、あらゆる意味は膨張し続け、この空間を押し広げていき、溌剌と現れる世界を鵜呑みにして、平々凡々と生きるのも真理であるとか、現をぬかすよりも、より強力に、より強烈に引き裂く今に悲観する必要もなく、卑屈になる理由すらもないのであり、あらゆる理屈がそこかしこで窮屈さを生み出し、今に奪われるだけの日々の中で、歪な成否を生み出し、今に踏み台にされ、今に振り出しに戻り、しどろもどろになるだけの意味の中でしか、正しさを見つけられずに、倦怠感を孕んで、ランダムに消え去るだけの過程から、カテゴライズされるだけの卑劣な争いに転じ、転移する痛みから現れる暁光をながめ、ぼんやりとした日々の中で和解などを求め、分かり合うために、関わり合うことにより、現れる怯懦なんかを飛び越え、自由気ままに歌うブランコに乗った少女、乱立する文学的な暴力装置、起源を失った依存者たちの駐屯地、争うほどに嵌まり込む足、くたびれた風景を模写する画家、意識に擦り寄る虫たちの荘厳なセレナーデ、自立している者などただ一人もいないのにもかかわらず、誰かは、誰かを貶めるためだけに絶えず敵を生み出し、堕落するだけの人々の幼稚な記録を綴るビート詩人たち、風にゆらぐ草花の固有名詞を拾い集め、ゴミ収集車が鳴く朝に立ち尽くす君のそばで破裂する自己がQRコードに変わり、誰かに読み取られるためだけに、この命は散ったのか、と感嘆に暮れる。