昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

足りる

偶像を捕食するトラの親子、そつない主観から生えた土筆、あらゆるテクスチャー、依存的な君たちの傀儡、道具と偶然を崩壊させたAIたちとの最新の戦争の鼓動、あらゆる偏見の巣箱に集まる鳥たちの祝福、複製される真理に寄り添うだけの形式的な愛から生まれた気配や花、破瓜型の小説から生まれた権限、虚偽を通過していく感性、引きこもりになっていく精神が生み出す花序、量子的な観念に蔓延る悪意を超過していく複製品たる私たちの証拠、数学的な昇華を続けては、体たらくな日常に加えられる裁きの後、齟齬や基礎やら、ふくよかな修正やら、紊乱な焦熱やらが断続する社会的な競争、初期衝動やら、十代の証言、破裂するジレンマや、時代的な節度、あらゆる苦しみを復元する不機嫌そうな結末に接続される末尾、修羅を歩む私たちに何ができるのか、と、争う宮沢賢治のとなりで、理不尽な世界の中で、羽交締めにされている日常の顛末、復唱される愛は、一見は、さわやかではあるが、所詮は、誰かの何かを奪ってばかりいるし、奪ったところで、だ、鈍感な奴らが多いから、と、つくづくに憎しみや嫉妬をぶつけたって、互いの答えは、互いの中に備わるわけであるし、分け隔てるものもなければ、今に現れた罪という偶像に引き裂かれてしまった現実の末端には、宇宙が次々と生まれては、永続化するのであり、この身体が終わってからが、はじまりであり、終わることは、決してないのだから、この身体の役目が終わったら、どこに居つくわけでもなく、漂う先々は、単なる愛である。