昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

開闢

世界が跳ね上がり、明らかになる宇宙の指紋、実体から剥がれ落ちた泥、刹那にうずくまる、なだらかな神、誰もが、器を借りた何かでしかないのに、終わらない夏を追いかける君たちの進撃は続くし、鬱積したものを吐き散らかすだけの奴らの願いなんて、届くはずもないし、届いたとしても、途端に世界は、濁ってしまうだけであるし、あらがう全ては、現れたものを、現れたままに愛した途端に、世界とは、物で溢れかえるのである、と、悲しむゲノムにすり寄る夏の正体が知りたくて、こんなにも、生き長らえてしまったのか、と、全くの末端に注がれる悠長な結末、持論を加速させ、意識に足枷を嵌められていたことに気付いた途端に、世界とは、集約され、同じ場所に帰還する、と、促す魚たち、ニヒリズムの大人たちは、証拠を攪拌させるミキサーの中に次々と身を投げ、分裂していく身体を尻目に、メタファーは加速して、アルゴリズムを破壊して、似たような機関が吐き出す時間や空間に騙されずに、現れるもの全ては、私だけの物ではあるが、私が私であるとわかった途端に、全ての物は遠ざかるばかりで、手にした途端に灰になり、触れていたものすら、徒らに消費され、主軸を失い、今に意思は、ひしゃげて、悲観的な観点が生み出す誰かのせいにしてばかりいるような厭世観を引き裂く爪、現前で果てる私たちの衝動などが反響し合い、大きな力に変換されていく間に生まれた値や、あいまいで簡素な理由に束縛されている苦悩やらを、回収するための回収車が走り回る朝方、迫り来る朝焼けから逃げ惑い、夜に消えていく刹那、注がれる陽光や狂騒から逃げる。