昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

死地

気管支にからまる憂鬱の数、前頭葉に生けられた花、体制に張り付く虫の足のしなやかさや、やかましいだけの現実に擦り寄る、科学的な伴侶たち、あらゆる交換により、達する思いの儚さや、回転する座標や、摩耗する面影、ささやかな幸せの彼方で、受理するものが、エモーショナルなものを掲げては、かけがえのないものを模倣し、本質的なものに翳りを生み出したり、奪い合うための、争いに加担する奴らの皮肉や、貧相な思い出の中で昏倒したり、課せられた罪の中で、渇するだけの、君たちの過ちとの和解や、惰性で引き延ばされた命や、隘路を突き進む心細さや、泡沫に備わる不自然な意味や、時代錯誤の中で、切り取る自由の味や、愛されたいと願うだけの打算的な毎日、消費的な誰かしらの義務的な証拠を燃やしては、暖をとる角膜に住まう神、眼前に現れたもののほとんどは、補正されるだけの、理念や罪を過食的に食い荒らし、あてがわれた意味の中で生まれた傷に貼るための、絆創膏たる自己、身体中が楽器になって、全てを踊らせるためのグルーヴを生み出して、偶像崇拝を打ち砕いて、大切な自らに帰り着き、意識に氾濫する情景に飲み込まれないようにして、いっつも何かや、誰かでは、満足すらできないし、注ぐべき情熱は、自己に返して、自らの中で撹拌する未来を嫌いにならないようにして、次々に世界を塗り替え、脱ぎ捨てて行き、ドライブに出かける深夜、かけがえのないものですら、崖の下であるし、あらゆるあらがいに揺らぐ刹那に閉じられたドアを蹴破り、君に会いに行く。f:id:jibmfmm:20240306010707j:image