昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

作られた獲物

作られた恋人たち、モデルルームの中でいちばんの作り物たち、感覚は麻痺して、貧相な理由に瞬きながら、感性は沈没して、意識は悲鳴をあげる。金とは血にまみれている、という左翼的な記号から逃げ回り、思想なんてものは退屈なものに囲われ、自分を見失わせるための監獄であるし、そこでの正しさは、正しいと示唆されている限りに、限りなく正しいものとして支配される自らの道具と化す自分をぞんぶんに恨み、ルサンチマンを外に向け、憎しみを増幅させ続ける。苦しみに巻き込まれて行き、痛みは加速しながら、今に加工される論理から逸脱して、君が乖離してゆく先々ですべてと和解して、貪婪なだけの今朝から抜け出し、打算的な関与を強めてゆくだけの今の苦しみに耐えているほうが、新しいものを受け入れるよりはマシだ的な保守的で、捕囚として生き、この幻想か現実かもわからぬ間に終えてしまうだけの命の大切さなどに気付くわけもないのに、あたかも大切だ、と語られるための命を盾にしては、いびつな真理に奪われてゆく思いが重々しく、体制にこびへつらい、大切そうに崇められているものをよく見てみれば、薄っぺらで、なんの厚みもないから風でヒラヒラなんかさせたりして、そこで活用されている正義なんかが悪を利用して、自分をかっこよく見せつけたりなんかして、誰かの正しさを語りながら、良い顔したいがあまりに、主体性も無くなって、平気で騙すことができる喜びが加速して、異物感なんかをかかえたりして、たいそうに大切そうなものなんてもののどれもが退屈きわまりないから、屈折して孤独であろうが御構い無しに次々と誰かを裏切り、誰をも信じず、無神経そうでほんとうは本質に迫り過ぎて、真実や真理すらも突き破ってハイになるような感性が感染していって、一貫してつらぬくことだけが、なによりも快感を生んで、なににも頼らずに覚醒に至り、革命にまで至るために私たちは生きていくの、だ。