昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

去りゆく君の気持ち


 街が激しく泣いている、と歯がゆく悶える彼女が謳う適齢期の歌や、慟哭するマンションが枢要さを損ない、損失ばかりを加速する場面に転化していく意識が、形式的なものを捨て去り、確かなものを悟りながら、さえぎられる動機や、躍動する瞬間に華々しく散る君の姿が永遠性をたくわえ、背負った苦しみを解き放ち、懐かしむ要因にひしめく動機を捨て去り、去りゆく由縁に隠れては、混濁していく意識がイリュージョンを重ね、荷担する思いなどは、すぐさま降ろすべきだし、出し抜ける思いが永遠をしのぎ、途端に現れる思いを超越し、超克する先々で、確かなものをたずさえる。酩酊する深夜に咲く花の名前を忘れた君の幽遠に潜む補足されるための憂鬱にためらいながら、自身の内外に果てる思いを投棄し、短絡的に同化する思いを逍遥し、寛容に死をしのぐ思いは永遠に生き続けるのであり、死すらも超越し、愁然として涙を流す君の帰り道に乖離し、理解すらも超越した辺りに足りないものを求めたりするより、そこで垂涎する彼らの嫉妬心を傍受しながら、疎外されるだけの観点に堕落する君の数理が聡明に輝くように示すような計算式が、儀式的にとむらう先で、あらがう私は、孤独であることにより、等閑へと至ることの崇高さにたどり着いたのだ、と再開される愛や、邂逅する君が用いる僥倖などにふれると、もうどこにも帰られなくなるのではないのか、と恐怖を敷衍させるが故に、苦しみをことを唱え、何かを良いものとして受け入れるほどに敷衍する空しさや、増え続ける痛みにより、悲しむことをおぼえただけに満たない今を屠りながら、葬られる後先などは、今に影響を与えず、今に距離を与え、延々とひろがる空間をほおばりながら、満腹中枢を狂わせるような愛に浸りながら、悲観的に適応することだけが、今を超越する術である、と唱えるようなものから放たれ、金言に支配され、懐疑的にみちびかれる愛が満ち引きを繰り返し、均等さを用いるだけの有限性や、無限性を用いる宇宙的に傾倒していく仏教的なトランス状態から離れるべく、用いられる神が意味を騙る前に、私は、私であるが故に何かを愛することを知るのだ、と惰性に謳われる秩序などは、状況に束縛されるだけに至り、いぶかる先に現れる言葉が今を包括し、崩壊していく君の思いを引き取りながら、破裂していくジレンマや、時代性のものが行き過ぎたものを放ち、いびつな場面に低劣さを用い、持ち込まれるものが、物事を孤立させ、孤独に折り重なる思いが、バビロンを形成し、そこで規制され、形成されるものに支配され、充当していくものなどが、今を満たすのです、とあらゆる詐欺を用い、先々で対立を加え、同一化していく思いが逃避し続ける先に裁かれるだけの時折にひずむ思いがもみくちゃになりながら、内接しむすばれるものがファシズムを用い、持ち出されるだけの思いが過去を行き来し、今に禍根を生み出す。たゆたう時に想起し、退廃的に樹立するものが対立を繰り返し、自らを育てるのだ、という原則から離れ、神話や幻想が打ち出した原則でしかないことにすがるよりも、そこで仕方が無い、と諦めるよりも、襤褸を着込んで、通り道を残虐なもので染める君の合理的な道理が打ち出す正しさなどは、正しくあるための暴力を正当化しているだけに満たないような思いを加速させるほどに、ここにカオスを持ち出し、対価を生み出し、汲み取るものに価値を与え、退嬰的なままで、回転する座標に求める場所や、収斂される先で悪魔的なものを枢要なものとして捉えるための偽善的な者が、登記するものが、ここで位置的な正しさや、そこに現れる歴史が生み出した満たない秩序に成立していくものなどを破壊するために、私は定理を用いずに、理解を超えた理解が打ち出す道理すらも捨てた後に現れる純粋なものが善であろうと悪であろうと愛することから、愛とは愛であることを忘れ、わずらわしいものなどを用いずに、ただ愛するということを知るのであり、そこに現れるものが生み出すジレンマに突き刺され、苦しみもがいても尚、愛するが故に苦しむことを愛しむためだけに、いぶかることすらも忘れ、ただ知ることだけに目的を移し、そこに現れる発見だけが、今を発展させ、とどまらぬ思いは緩慢に作用するだけの褒美などを放棄し、自ら求めるものにすら左右されずに、思考を支配されずに、知悉し尽くした後に現れる純粋な知だけが今の確かさを語る。去りゆく後の青や、あいまいに左右されるだけの思考を飛び越え、到達する思いを啜りながら、衰亡するだけの由縁などのいっさいは放棄する。