昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

踏破

すべては等しくもなく、
バラバラで、
いつくしむ暇すらなく、
すぐさま消え入るだけだ、と
ニヒリストが語る命令から逃れ、
回転する座標や、
そこでの顛末や、
即席の理由や、
観念論などを切り裂き、
神との倦怠期を終えて、
眼前に迫る夕景が、
リアリズムを語り、
夜がシンパシーを伝え、
退廃的な宿としての
身体から切り離され、
儚さを連動し、
宿る思いがゆらぎ、
尊んでいく意識は、
いくばくかの可能性を
たずさえ、
永遠性から逃れ、
現れるものの不確かさや、
かさばるだけのものを、
孤独に消費し、
自らの深淵に住まう怪物との
一騎打ちを続ける。