昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

屍肉

悠揚にとろける
夕暮れの黄金、
臨月を迎えた宇宙から
羽化する蝶々が徘徊する
因果律から放たれ、
たびかさなる意味とは、
ただ生と死をただしく
分離させ、
あらゆる意味からの制限や、
かわいた君が、
若いからこそ、
みすぼらしく不愉快で、
井蛙なままで、
ゆうする欲望に揺すられ、
強請られるままに、
あずける身とは、
なんとも冷たいものか。

屍肉をむさぼる初初しい衝動性が発芽し、
空疎な春をのりこえ、
夏を代用するだけの余韻から、
因果をひきとり、
時間をつたえるだけの慟哭や、
堕落する瞬間に保たれるものがもたらすものなどが、
すべての衝動性をくすぐり、
欲へと変換され、
茫洋な主観に統合されるための欲動から、
心理的な深淵へと入り込み、
背徳の空間で、
人格的なものを模倣し、
形成される人格などは、
あたえられた人格にすぎず、
現れる存在などは、
そこかしこでそこなわれ、
そこで関係するものなどは駆逐され、
どこにも形跡を残さずに、
瞬時に変換され、
変革を祈るほどに、
いぶかる動機が隠逸し、
逸する先々で対立をふかめるような余韻から、
戦争の終わりを告げる悪趣味なハグから、
繁栄されるための時折にひずむ論理的な損傷から、
聡明な時にひきとられる感情が高揚し、
簡単に処理されるための感情にたむろする者どもの理屈が攻め入り、
生命の起源すらも悲劇に変えるための歴史を謳いながら、
裁かれるために現れる人工的な楽園から、
換算されるだけの動機にドラマすらも潰え、
ここで求められるものとは、
生産的であり、
誰もが親になり、
簡単に処理されるための生命を維持する。

死は絶えず現れては泡のように消え、
容易に繁栄する瞬間とは、
死を膨脹させながら、
凡庸なものを排除しながら、
刹那にきりはなされる存在は、
そこかしこに実感を残しつつも、
ここに現れるもののすべては、
過ぎ去った後にさらわれ、
裁かれるだけに至るの、だ。

クリーチャーどもが徘徊する獰猛な夜、
金色の雨がふるさとを汚し、
形骸化する後先にしみいる死とは、
何かを癒やすためだけに雨を降らす。