昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

蝉蛻

クソで出来た街だ、と血を吐いて空を見上げ、正気を失っているのは、自分以外すべてだと、罵る先には同調するだけのメディアと、堕落した彼らの価値とは、車とか衣服だとかと、まとわりつくルサンチマンな思いに引き摺り回されているだけではダメだ、と促した先には即座に回転するだけの動機は、自分で考えることを辞めたデタラメで、ドラスティックな一貫性によって支配されるだけの先々では、進む限りに陰りは生まれる。現れる桎梏に耐えかねずに、数限りない過ちをうやむやにするような独善的な関わりから放たれて、あらゆる原理に反して、ゲリラのように生きる奴らの悲観的な革命の音が木霊する路上では、吐血がひろがる。言葉もなくなって、心も風邪をひいて、あらがう季節も終え、未熟な感動を削ぎながら、短絡的な愛が疎外感をかかえて、顛末にあふれる寛容な今に包括されて、些細な痛みを消費する。


金属のような鳴き声の鳥たち。放つ言葉をいつくしむような瞬間的な愛が包括する豊かな世界。世代すらもなく、時間や年齢などは、単なる数字に過ぎず、作られたものにより、左右されることよりも、より良いものを拾い集め、メタファーに変えるのが摂理であると宣言するよりも先に進み、満ち足りないからと、加算される原理に突き動かされる君たちを尻目に、芝居を続けるだけの君たちの過ちが促す正義などに毒されるわけもなく、関係性を用いて、制度や法が云々と騒ぐだけでは、どこにも至らぬままに、過ぎ去るものを追うばかりである。