昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

滅びの国

凡庸なカタストロフ。君は若いというだけで台無しにする日常も、大切なんだなと、タナトスが畜殺する間柄。ガラスの心臓を突き抜く君の槍。禁忌なことばかりをしていたあの頃。踊り続けて、現実味すらなくなって、夜空に儚く産卵された雲を眺めては、自らの余罪を追及するようなネガティブな怒りを破瓜させるために、絶えず分裂していく精神を消費していく。つかの間の死を探求する子供達。虫の死の忘我に積もる忘れ物。補足された感情を遮る毛色。複製された真実を不規則に保とうとする悠遠の冬。あるべきものすら無くなった後から役立たずな現実に立ち尽くす故に、身体は邪魔になるらしい。君は金目当てで誰か殴るし、厭世観に導かれて、枯れ果てるだけの今に弛むだけの君は緩やかに死の階段を登る。胃の中で膨張する夜は、今を食べ尽くして、あたかも馴染むように仕向けられたものを愛などと呼ぶ。君が買ってくれた甘いお菓子、君のうなじにとまる虫。