昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

散漫な帰路

彼女はすべてと同調する。どの感情とも同一化し、蜻蛉で出来た竜巻、なまめかしい絵画の青々とした感情、浄化すべき今に立ち込める雰囲気が、生きた心地すらも喪失して、相互する意識を統合させ、うごめく真理が実像を破壊して、崇めることを辞め、誤る日々に別れを告げ、わずらわしく偏る意味の中で、掛け違えていく思い出の端々には、苦味のようなものが現れ、あいまいになるだけの日々がハウリングさせる意識的な羽の音や、はびこる悪意に加担する動機が帰巣し、権利などを派生させるだけの堕落した世界すらも愛さなければ、この世界とはしあわせを保てずに、ただ奪い合うだけに至る先々では、権威的なものが支配を加速させ、意識に枷を嵌め、身動きを取られなくさせる間にたまるジレンマや、時代的な過ちを加護しているだけの、人間が作り出した神の誤りを解くために、ここで犠牲にされることもなく、断りを飛び越える。彼女たちが描く真実は事実を硬直させ、行為に引き摺られる観念が芋づる式に検挙され、些細な動機に与えられた罪の名付け親である人間たちは、絶え間ない欲の中で、誰彼構わずに磔刑に処し、緩慢に査定される愛が徒らに消費され、贖う先々では、奪い合うための動機が今に関わり、かさばる道理が今に加算され、意味などは今を邪魔するだけに至る。ガリガリの意思を抱え、換算されるだけの日々で惰性に引き伸ばされた命、いびつな真実を崇めるほどに、数多の失意により慟哭を重ね、錆び付く君に与える潤滑油を与え、あつらえられた日々の中で拡散されるものにより、簡単に操作されるだけのジレンマから解き放たれる。星から送り込まれた意思を絶えず折り重ねながら、互いを託ち、かさばる思念が打ち出すためらいの彼方、加算される意味が同意する所以に擦り寄り、ただひたすらに行き違うだけの無意味さを加工しながら、痺れた意思を回収する。