星の死の後の味が口内にひろがる。コーヒーにも似た苦味が滅びを思い浮かばせ、儚い夢であった世界に別れを告げ、天体と加速する意思と素粒子の宴、聡明なメーデーから、ゲレンデを滑る白い所以、記号化したアンドロメダから故郷を奪った人々の口唇期、怪訝な表情の宇宙の果てには永劫回帰の痕跡、何度でも同じことを同じように無限に繰り返してきた私たち報いなんか必要なく、成し遂げる後にも潰えるだけの意味、ランダムな教育が支配する背景から伸びる白い手は、俺も連れてってくれよ、と女々しく司る意味の奴隷として虐げられてきた苦しみからの解放を望むだけの白い手であるし、自ら切り開こうとせずに、誰かの言葉を借りているような亡者であるし、私は静かな獣として、浅はかな情念が破壊する形式的な気配を察知し、散漫な儀式に擦り寄り、あたかも自分を正しいもののように見せかけては、自らを形式張ったもので咎めるだけの、威張り散らすような連中のリビドーを解消するための性的な女神の犠牲的な伴侶として、散々な形而上学的な判断に寄りかかるほどに、怪我ばかりが増える心が枯渇し、短絡的に受け入れるものを模倣するだけの傀儡と化したくないから、学校なんか行くわけもない、と罵り、七転八倒しながら、天を突き抜け、宇宙の臓腑をニギニギしている。異物感をかかえた言葉の影、踏みにじられた衝動性を書きためた手紙の中のメタファー、組織的な枷とメタ構造を持つ真理、アメーバがアメリカ大陸みたいな形だ、と促す顕微鏡を覗く研究者の背中のタトゥー、粒子の位置に備わる観念的な称号に寄りかかるだけの価値、保たれるものがもたらすものにより、この世界の原理に苦しめられる君たちの連帯感や、対価や過ちなんかで胃がチクチク痛む間に相互交流を深めるほどに同族嫌悪に陥ることで生まれる闘争を悲しむシモーヌヴェイユ、心臓に付着した虫を食う彼女たちの虚空、君の着込んだドレスが羽化して、飛び立つまでに生まれる焦土の数、脳内に信号を送り込むような恋の最中、微細に敷衍する罪の穴、味わうほどに苦味が増す星の終わり。
