昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

年の瀬の背中

リモコン爆弾を持った老人が時間から解き放たれて、人工衛星を破壊している。月では人工知能でうごくウサギが進化して筋骨隆々になっている始末やし、森羅万象を打ち砕くための壮大な宇宙論を構築する前に、宇宙と名付けられたものから離れて、この世界という過ちや絵空事を超越するべきやし、なんや胡散臭いもんが跳梁跋扈しよる世代間の倦怠感や嫌悪感みたいなんが、罪を騙るだけのネットワークや、虚栄や虚飾にまみれた写真の中では、本質的なもんや真実こそが誤りであるし、まやかしこそが現実なんやし、サバティカルを引き伸ばして、優雅に時を屠るんが、時代の役目やし、躍動する真理とすれ違いながら、承認欲求に震える彼女の声がまほろばを墓石に変えるような資本主義的な安易な社会的な普遍性を押し付けるコマーシャルなんかのケミカルな味付けにより、この国とは簡単に滅ぶようで、滅びよんねんから、こんな国と遊ぶんは懲り懲りやし、批判していても弁証法的な解決に至らんと、ただ否定することだけに専念しとる暗鬱なギミックの中で垂れ流される真実こそを批判して乗り越えるべきやのに、やかましいだけの連中が批判的に繰り出す薄気味悪いセンテンスたる魑魅魍魎をつまみにして、飲めへん酒を飲むフリして、うわべだけの付き合いから離れて、孤独に自分と対話するために、この数十億年という時間は自らのために流れてきたわけであるし、あらゆる差異を飛び越えて、あらゆる意味から逸脱する。砂上の楼閣で羽化する虫、うごめく醜悪が記念日を設立し、血で赤く染まる休日に巣食う言葉が簡潔に意思を駆逐するし、蓄積する理由に付着する刹那の粒子、双極的に食べ尽くすラブソング、原理的なもんに指切りして、豊かさを謳う仮死状態の花嫁の花冠、ガリガリの鳥が捕食する花の種、ねたましい季節を上り詰め、蓋然性のノイズが反響し、やさしい淀みの中では、救いなんかいらんし、自らの美しさを波及させて、前向きにすらクソ喰らえと促す。