昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

浮遊する心

砕けた心と花びら、コケティッシュな猫と、一貫した君の感度、破れた肌と、墓の上に止まるアゲハチョウ、明けない夜はないからと、無くしたものを過去にまで探しに行くから、依然として君は孤独なままで、ままならぬ感情をまさぐるばかりで、堂々巡りして、ウトウトとして、いつのまにか眠ってしまった午後、互換されるべき愛は便利なだけで、凡庸なものであって、あらゆる愛は物質化し、価値などをうたうだけの堕落した主観が語る安易で簡易な愛は、ただ語られるままを受け取ることもできないで、誰かを疎ましく思い、恨んだりしながら、品数そろえるためだけに集約される愛を苛み、すべてを疎んじていくだけの主体は、他者から与えられるものだけに左右され、いつしか自らを失い、倒錯した精神は敬神に浸り、誰かを敬うほどに、恨むべき対象を求め、なにかを厭うために身籠もる理由は流動的にあらず、ただ与えられたものにより膠着する。キラキラ光った夜を鍋でグツグツ煮込んで、間隔に迫る幽遠な星々の加速する温度や、論理と時に合わさる衝動により産まれた僕は、星とは単に巨大な人間であり、人間を収めるために無限に星とは備わり、死した後にはひとりひとりは星に収まり、暗鬱な夜空を引っ掻くのであるのかと、アルファベット浮かぶ恍惚とした観念や、肩甲骨を翼にして、並行世界を遡り、リンクする意味や、無意味こそ意味だと反逆する哲学者たる僕の偽造し続けた観念によりねじ伏せられた記憶が、恋歌などをうながすころには、この世界とは利用されるための愛をうながす。泣いてる君と、よそよそしい風、枷になった世界がねたましいからと、騙し騙しで引き伸ばされた命とは美しいのだろうか。