昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

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人気のない街を走る、日々は何回でもあるようで、見ようによっては、まやかしで、ままならぬ動機が散漫に加速する余韻がインタラクティブなほどに、僕も君もニセモノになる、と語る君たちの形や血、蓄積する痛みと同化する君たちのセオリー通りの台詞、あなたの居ない国では、あなたが居ないが故に悲しみが敷衍して、たちまちに悲しみが増幅する。埃臭い部屋でのエンドロールをむさぼる貪婪な道路の唾の匂い、アンニュイな間に上る太陽も保身ばかりだし、借り物の身体に咲く亜種の葉、空疎な自分を補完するために嘯く幸せのコストばかりがかさむし、蝕む陽気も疎ましいから、ノイジーなギターでかき消してよ、と君の白い肌からあふれるエネルギーが加速して、この超大な宇宙を作り出したのであり、朴訥な愛が祈りを重ねて、この双極的なアッシュの髪がくすぐる鼻先、はびこるアイロニーにより逡巡する先々では、険しい山々が病んだ心を痛めつけるだろうし、やがてくる青春を出迎えて僕らは禍々しい災いを紡いで、なんとか幸福みたいなものをつぎはぎだらけでつくりあげたりして、立派でなくても現状を笑い飛ばす。ゴキブリみたいな自己愛、暗示するための宣伝により支配される的な陰謀論よりも、事実はもっと薄汚れて汚くないものである。あらゆる背景にそぐう価値は、あたかも意味に寄り添うようで、あらゆる苦しみは歪なものを摂理として崇め、あたかも正しいものは味方のように君に擦り寄るが、その意味は君の意思を奪うために搾取し続ける的な幻想を謳うだけの堕落した考えから解き放たれる。とっくの昔にこの命は飛び越えられないものを飛び越えたり、首を寝違えたりしながら、四苦八苦したり、しどろもどろだったり、惰性で当たり散らしたり、濫觴するものが引き起こす災いに戸惑ったりせずに、たまには冷静であったり、常に我を失ったり、君を愛したり愛さなかったり、ふたりで居ても、互いを粗末に扱ったり、あたかも愛しているようなフリをしたり、愛想を振りまいたり、誰かと一緒に居るのは気だるいし、誰かの考えが還元するものは見え見えであるし、見え透いたものすら可愛く見えるし、なにかを見据えても、だれも結果なんかわかるはずもないし、わかる範囲のものに関わるほどに、関わるほどに拘うばかりであるし、あらゆる宣言が偏見を蓄え、湯水のように金を使うし、関係するほどに回転する意思に上下左右もないし、退屈な理想なんかが作り出す思想なんて瞬時に捨て去る。