昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

空腹

あたり一面は冷徹な雪に覆われ、やけに白い部屋の暖炉からパチパチうなる火の音が跳ねる。デッカい冷蔵庫たる雪山、重たげな頭で注ぐウィスキーで喉が焼ける。辞めたはずのタバコに火をつけ、ゆらぐ脳内で再生されるデカダンス、不健康そうで不健全なことが、私たちからすれば健全であり、正しいものである、と勘違いしていた若気の至りすら、正しいと思えるような世界では、依然として正しさがなんであるかも理解できないでいるような連中に指図され、支配され、役に立つような者が、物に変換される。行き先すらわからずにドギマギしている。幾重にも絡まった空間がぴょんぴょんと跳ねて、ネガティブな君の思考を打ち砕き、誰かが唾棄するものの陰で寝そべり、不愉快そうな君の横顔に吐瀉される面影が理念などを謳いながら、ながらくの理想を排除するだけのためらいの中で、叶うものもなければ、誤りばかりだね、と惰性で生み出された絶え間ない思いにパラサイトするだけの人混みの中でクラフトされる小さな愛の結末や、横文字が横行する刹那になじむ不確かな物事のあいまいな偽装により、確かさも怪しいものに変わるのかね、と兼ね合うほどに憎しみを爪弾く君の犠牲的な姿勢に寄りかかり、加算される原理は豊かさを持たずに、ただ用いられたものが憎しみを蓄積して、つたない理想を叶えるために競い合いながら、汚い価値を積み上げては、贖いながら、互いを崇めるように愛する間に定めすらなくなり、長らくに備わる無知ゆえの衝動や、自らの焦燥感に耐えかねずに、加担する意味が不安そうに謳う物語が答えを持たずに、用いられるものに苛立ちを重ねながら、内面的な征服を行うだけの顛末を破壊する。ロジカルな犠牲を孕んで、安易な意味を即座に捕食して、並行する意識が宇宙的なものを孕んで、一切を裕福にするために、ためらわずに色んなことを複製し続ける。