昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

共鳴

脱色した春を舞うつがいの鳥、この命の袂を分つものなどなく、ただひたすらに紡ぎ続けた先には永続されるものであふれ、大切な情報の核に住まう虫たちが育つ合間に、曖昧な今とは消費されるためだけに生産され、そこで精算されるものが、際限ない苦しみなどを持ち込み、痛みを分つなど、と謳う隙間に色彩は曖昧になる。欲望の逃走線を追う権力的な荘厳さに寄りかかる出自で決まる命の価値、オルタナティブな理論を組み立てるディストーションに塗れた文化総体、出どころを打ち砕くために集う決起集会は、血族に対する憎悪で締め上げられた価値観の誤りにより、勘違いをほどこし、生命に対し、同等であるとか、価値を生み出した誤りにより、あらゆる力を用いて、何かを引き裂くことでしか、判断できぬような輩を絶えず生み出してしまうような仕組みこそを、打ち砕くべきであり、あらゆる誤りの始まりとは、自らの誤りでしかないし、誰にでも誤りはあるのである、ということを理解しないかぎり、自らの誤りにすら気がつかない。引っ掻き傷だらけの世界、血の滴る論理的な並木道、ニヒリストたちが交換する情報を浄化するために哲学とは存在するのに、所詮は害悪な宗教家がうながす退屈な思想や、セミナーかなんかで互いを扇動し、あるいは他者と同一化させるための枷を嵌めて、洗脳するだけの連中の快楽的な吐瀉物が降る都心部、土砂降りの日々の中でご満悦な奴らが専横する国家なんてものは、国家として存在するかのようにすべてに名を与え、意味を刷り込み、国民であることを横柄に満足せよ、とか強制するための教育なんてものが大嫌いだ、と気づいたのは、幼稚園からで、勝手気ままに殴ったり孕んだりしている間に絵を描いたり、蜂に刺されたり、インダストリアルな音に刺激されなり、ブレイクビーツに真理を授かったり、曼荼羅をバックに踊り明かしたり、いけすかないから、と盗んだり、と騒ぐだけ騒いだ後に現れる静寂にこそ、本質的な世界が存在し、孤独にこそ、ここに存在していることを喜んだり後悔したりもできるのであるのか、と簡単に消費されても尚、やり返すような、やり返さないような、叫んだり夜中を蹴飛ばしたり、欠陥品たる私たちは、宇宙の一部分であるのだ、と不文律の玉手箱を開けて、一気に老け込む。うがった嫉妬が弄ぶ輪廻転生の先の先、先細りの生命が宇宙の外観を突き破り、物質の本質に入り込み、すべては、のっぺらとしたノスタルジーに加工され、同族嫌悪の後に、共食いを繰り返すような星々が与える赤い悲しみを敷衍させる宇宙空間を一枚一枚と剥ぎ取るのが、私の仕事である。