昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

快音

ムチムチとしたオートチューンにゆれるパイナップルの木、気概すらないから慣らされた無知な頭ゆえに柔軟な発想に至らない、と見下す連中が示唆する史観なんてものを噛み砕く強靭な顎、バロックの世界に溶けた天体、歴史上の地部に触れては、散漫な意識を毛繕いする猫の仮想カオスに住まい、VR世界で体感する流動的な本質の枷を外し、没入していく意識が敷衍し、普遍的な日常にぬいつけられた悲しみを解く優しい手のぬくもりが加工する意識すらも取り外して、あいまいで不吉な予感から毛が生えて、新たな生命体のようになり、塗り替えられる季節や、豊かで荘厳な言葉から生える翅が次々と踏破していく思い出とリンクし、結合していく先々で奥ゆかしいものが物語を進化させる。この事実はどこまでが真実なのか、と加担する意識が陰鬱な肖像を超えて、あらゆる悲劇を推敲しては、さんざめく詩世界と同化する。正気を失った小説の中でそだてられた私が外すよだれ掛け、かんじんなものすら時間に追われ、卑しい結末に食べられてしまった動物たちの悲しみを忘れないように、と有する価値を飛び越え、与えられた概念を蹴散らすための旅に出る。あらゆるものとは対象にならないために、ずれていく。あらゆるものとの対立を深めるための軋轢を起こすための悪趣味な攻撃を続ける君たちの理想なんてものに参加なんてしたくも無い。気持ちも何もかもが狂ってしまった私たちに立場なんてものはないのだから、と堕落するわけにはいかずに、都市国家に反して、コギトなんかが孕んだものがランダムに表示する病んだ文字から解き放たれて、我思うが故に我があるのではなく、我とは初めから存在し、我が生まれたことにより、この世界とは誕生した的な唯我独尊なイメージからも解き放たれて、はなからこの世界などは存在しない的なニヒリズムをも超越して、私たちは単に生きたいから生きているわけでもなく、死にたくないから、死んでいないわけでもなく、単に続くことがうれしくて、さらなる喜びのために、この命を叩いたり揉んだりしながら引き伸ばしている。f:id:jibmfmm:20210528065136j:image