昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

敵視

鉄のような音の塊が降るフロア、前で踊る女のラビットファーのコート、生前は元気に跳ねていたであろう赤い目をした純真なあの子の憎悪や憤怒、あるいは糞尿や分泌物やノルアドレナリンアノミーに汚された床、粘着質である超巨大な膣の中で肥大化する欲望が新たな憎しみを産み出す頃、理不尽なこの命の規約や契約などを破り捨て、殴打し続けられ立ち尽くす裏通りの娼婦や売人、たちまちに理念は出現する理想の餌になり、価値観とは横柄な力に飲み込まれ、広告物の中でしか生きられなくなり、いらなくなった連帯感の中で簡易的な愛を築き、安易で利己的な固定観念は、独善的な主義を掲げ、正義のフリをする。すべては空疎なウソとクソに塗れている、と嘆く若気の至り、痛みなどは感じるから痛いのであり、痛くないと思えば痛くないのが普通である、と促す医者の円やドルでしか輝かない目の奥の虚空の空洞に住まう同化することでしか、その存在を感じられぬような管理された生命、制限などを振り切るために私とは生まれたのだ、と嘯きながら、たくさんの武器を手にしてスキップする論理の中でスキゾフレニアを暴れさせ、あらがうほどに増していく悩ましい思いが横暴になり、強風や豪雨にいじめられても尚、強靭な足取りで、この狂ったものを演じている世界や社会で飛び跳ねる。考え書きなぐることだけが唯一明晰に生きていると言えるような瞬間が主観や意味や観念をも超越する。誇張もなく再現されるものを簡単に突き抜け、神をも宇宙をも名のあるものすべてを簡潔に乗り越えていく。