昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

走り去る

どんな制限からも抜け出し、国家を超越した主体として生き、都市間に備わる払い清めや、軽度の痛みや、契約や、あてがわれた罪や憎しみの斑から飛躍し、不純に成立する独善的な答えを書き換える。無辜な季節を踏み躙る数多の人々、犠牲的な性質が狂わせた均衡や、行方不明の観念や、紀元前からの面影、改心しない人々の報い、女性的な神により起こる報復の雷が鳴り、すべてを焼き払うまでに至る時間、はびこる悪意により磔にされた人々の墓地を構築するための箴言が降り注ぎ、ダイヤモンドで出来た日々がキラキラきらめいて、酩酊する深夜を嬲る風が、目の前を狂わせ、もう歩けないようになるようなナヨナヨした季節を踏み締めながら、諦観する先に現れる観念を詰るために保たれる今などに求めるものなどは、歯止めもなく遡及される苦しみを理不尽な飲み干し、補正される罪や憎しみの足枷を外し、自由という名ばかりのものすら超越し、長じる所以から、はじまる愛なんかと交わり、この命は永遠であり、制限すらなく、この退屈に対価なんて不必要であり、不滅な思いが何度でも同じ要因から現れ、あらがう先では新たな言葉が再生を歌い、あらゆる奇跡が途端に誕生し、誰もが昇華するための破滅であったのか、とあらゆる自責の念なんかをねじ伏せ、ただ登り続ける思いには、思いも軽いもなく、思い出の中では、横暴なジレンマなどが、ドラマチックな今を忌々しく思うからと、責め立てるような間柄を超越するためだけに、ためらわずに君を裏切るような連中の湿度や質感を確かめ、あらゆる奇跡により酩酊する深夜、約束も破棄して、出来事の記号や、その場で嘔吐して、即席の理由にたずさえる屈辱に耐える。