昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

無味無臭の夢

疎ましい現状に悴む手、明晰な深夜に加工された真理を崇める隙間から光来する予感、鳥獣戯画にからまる隙間、真偽がもつれ、天体を食べた大きな口が補完する世界に勝利すらなく、ただ縋るだけの君たちのエゴを飛び越え、終末論を蹴飛ばし、新たな意味を模索する。騒がしいだけの今に求められることが互換され続け、気配を攪拌し、境目なんかを超越し、報いなんかを謳う奴らを無視する。寂寞から絡めとる人類の垢、言い訳がましい連中が支配する道化、どれも見ているようで見えてはいないし、望んでいるようで、誰にも望まれてすらない。誇れるような何者かになりたい、と絶え間ない呪詛が鳴り止まない今朝、原理的な革命が促す持論や、人畜無害のコードや、困窮する意識の境目や、デタラメな日々にトドメを刺すための退廃的な競争、虚偽表示や、表記するものや看板を破壊して、さまざまな思惑が示す事柄から解き放たれ、命からがら助かるような帰り道に変わり身の術を使い、新たな日々に出かけ、倦怠感を抱え、嫉妬してばかりの奴らがジッとしている褥から生えるキノコがどんどんと成長して、もう何処にも行けなくなるために絶えずおぞましいものを次々と褥の中で生み出しては、手なずけられるための容易い日々の中で強要されるものにより、この一日は違う冒険になる、と無様な姿を晒してまで、引き継いできた生命の儚さに集う木々の詩を聞き、死して小さな壺に収まる我が子の返り血を浴びてまで、生き延びた世界が露わになり、担う意味が崩壊して、方々に現れる理が収縮したりして、それを真理として崇めてばかりいる連中のジレンマを飛び越え、拘泥し続けるものが交配して、次々と新たな生命をそこかしこに宿す合間に、愛された記憶すらかき消すような厳寒さにやられてしまう意識の怠惰さに屈折していく君の胸裏にひしめくアイロニーが凡庸に今を撫でる。