昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

隆起

神の身体を借りて、ぐんぐんと地中深くに掘り進む。リチウムの雨が舌の上に降り注ぎ、鬱鬱としていく者たちによるシステマチックな預言により、取り残された誇大妄想を抱えた君のヘドロ、くたびれたスニーカーの薄汚れた語源、並行世界に接続されるアニマやいにしえからの過ち、血筋や誓いにからまる呪いのようなものや、擁護されないからこそ、自由とは死に勝るものだ、と伝える孤独な囁き声、地下室からの手記を読み耽る爪の赤い女、幼気な衝動を促す彼女の素行、ジュラ紀から変わらずに生え変わる牙を用いて裂く季節、簡単なことで私たちの生活は潰えるし、得たものも風化して、今に仮死状態に至る。ここで寄付されるものにより生活ができている、と搾取されている人々が美化しては語る普遍的なものの獲物、除け者にされて自己超越を達成して、あらゆるものとの一体感を経て、すべてとは乖離し、理解に至る以前に、理解するとは、何でだ?という問いから逃げているようでは、憎しみばかりを溜め込み、依然として体系化されているものの景観に騙されっぱなしだし、何かの連帯感などは、所詮は今を騙し騙しに引き伸ばし、あたかも生きているかのように捉える可能性からは抜け出せずに、今に意思を失い、コントロールされなければ、生きていることすら実感もないような浮遊感を抱え、ただあつらえられた正解からは逃げ出せずに、ただじっと明けない夜を待つばかりである。あてがわれた今朝を刷新するために、新品のスニーカーに履き替え、あつらえられた罪を乗り越え、克己するためだけに、ためらわずに打ち込む無駄な知識と、絶え間ない栄誉があれば、なんとか形にはなるものだ、と細やかなしあわせを感じられることだけが、この誇大妄想を飛び越え、正しい神とは、今に騙されないように、君の背中を少し押すような者であり、作られた神とは、君の足を引っ張り、そこから身動きを取られないようにし、絶えず耳元で嘘を促し、奪うための正義を演じ、奪うために即座に悪にでもなり得るような者を崇めているようでは、この世界を呆然と眺めているだけで、物事の本質には辿り着けずに、今に抑圧され、あらゆる悲劇の申し子を演じるための幼児回帰の膣の中で、伴侶を失い、脳髄にくらう魚雷により粉砕した頭を傍観する他者たる自己を傍観するという反復的で物理法則にも反した悪夢のような現実を夢の中で枢要攪拌し、あらゆるイメージとは、似たような思い出が今にあるようなことのように伝えるという、明白なようで、混乱を招くようなやり方で、現実との境目を無くすためのヴァンダリズムが進み、脳内に無意味で不気味な落書きをほどこし、今を目眩しするために背ける理由の虜になる。