昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

空っぽの春

土筆につまずく日常、泥だらけの道でころがり、じゅくじゅくになった傷跡、座り込んだ君の意識が混濁して、歪な信念が神経質そうな光景からこぼれる陽のぬくもり、神の背中を走り、倫理観を破滅に追いやり、夕暮れ迫り、狭い今朝をくぐりぬけ、遺棄された感情を掘り起こすために、そばかす光る散歩道を徘徊しながら、しなびた試練が襤褸をかぶせ、被害者意識なんかを加速させ、可視化するもののほとんどは、機械油に汚れた労働者意識に汚された普遍性なんかにより、不衛生であるからして、四苦八苦したり、褥に巻きつく感情により、二度と起きられなくなったり、担う意思が蓄積させる動機がドラスティックなものを運び出し、はびこる悪意が充填させた十代の恋の紋様を集めながら、額に汗かき、肥大化していく悲哀の道具になるだけの君の勘違いにより屠られた明日が、修羅を越え、慧眼手にして、形骸化した都市が朦朧としながら、汽車が唸る地平線、寝ぐせのままでまとわりつく意識から逃げ惑い、兵器利用される子供たちの悪政を打ち砕き、愛されていた時々にめぐるドキドキした面影なんてものは所詮は、そこらで誰かに踏み潰されているし、徒らに消費してきた日々の中で即座に過ぎ去るだけのことごとくに、引きずられていくわけにはいかないから、すべてを置き去りにして、ぐんぐん突き進む。幾億もの星が羽化して、辛辣な花が出迎える鬱鬱とした雨を遮る朝靄の彼方、大発生する試練や、ジレンマや蕁麻疹なんかにかまける優劣が加速して、真理をたっとび、紊乱な象徴が妨げる幽遠に煩わしく保たれる物事などを統合するための企みや枠組みから解き放たれ、ただ懐かしむだけの君に疎ましく絡まる記号や、アンニュイとした思いが重なり、悔悟なんかを綴るだけの私小説をかばんにつめて、償いなんかに集う奴らのさえずりなんかに耳を傾けずに、ただそのままのものにすら嫌気がさす春の朝。