昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

パーティー

あらゆる空白を埋めるための作業を繰り返しているダリの背中、古びた正義を往復するマルクスの窮屈な部屋、季節的なロジックの横柄さにタジタジな君の過剰摂取、愚弄し続ける時折の友たちの皮脂、詩的な情交がまさぐる幼稚なシミにより、ゲシュタルト崩壊した初期宇宙の心を、過激な理想が穴を掘り、大切な秘密を埋めるだけの時間、くたびれた風景に迫る空虚な補完により完全性をたぶらかす終末論、人それぞれの正義により犠牲になる子、孤独な標本を埋めるための退廃的な呪詛から、ハズレの座標から項垂れた進化論を拾い上げ、あらがう先々に現れる錯雑とした観念の中で咽び泣くカント、剣呑な様子を飲み込んで、復活の呪文を繰り返すくたばるだけの悟性、つまらぬ命ではあるが、爪弾きにされることなく、孤独を謳歌し、誰かが被せた罪や王冠なんかを引っ剥がし、人混みに帰依する仏や夢や塵や、義理人情なんかが嵩張る午前二時、落雷によって目覚めた盗賊たちの審美眼をたずさえて、幼稚なシドビシャスが笑い飛ばす屋上での互換、あてがわれた論理から、理解を得ようとヘイトスピーチを繰り返すネットワークから離れ、ただ一人であることを、一人きりであることを理解しない限りは、そこで翳るだけである、とストレートエッジの信者たちが、タコ踊りをして、多幸感に至るまでの距離に、レゲエが出迎えてくれて、共感性羞恥なんかが迫る昼下がりのカレー屋での出来事を書き連ねる私小説的な独立独歩、あるいは、敵愾心を束ね、確かなルサンチマンに変貌を遂げるまでの刹那、雪原を歩くキツネや、冬眠を続けるクマたちのイビキ、日常生活から滑落した愛が、その愛が開花して、自らを癒すだけの日々。