昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

原型

ジンジンくる西日、オイルに塗れた鳥たちの悟性、生後から数えて肥大化する意識の彼方で吠える犬たちと過去の恋人たち、緻密な畏怖から拗れたアンニュイとした刹那、濁酒を飲んで卑下する皮下脂肪でだらけた肉体を揺らす労働者、殺伐とした結末こそ甘美であると、あらゆる平行線や、接続される多角的な苦衷をなじる君の世界線をいじり、違う宇宙では巨大なツノガエルである私のしあわせよりも速く迫る死を超越してまで愛した君たちを克服して、今に孤立していく。艱難辛苦でびたびたの道路、道程すらもあやふやな回路、朗誦される真実のクソ、太陽に解けていくモラルと風、古ぼけた分かんない、と湧いてくる虫が吐瀉する画面との往復により、固執するだけの君たちが擦り寄る未来が無い、と項垂れている日々に少しの甘みを与え、デザートとして美味しくいただき「私は誰かになろうなどとは全く思わずに、ただ私であり続けるための闘争を続け、統制されずに我儘に続ける」と語り、厭わずに続ける意志は、逡巡することなく、純粋に自らに追従し、理想を飛び越える刹那に接合される動機が氾濫し、半狂乱でうずくまる暗い部屋で、ニヒリズムを加速させる君が迎合するものが、物語の中でカタトニーになり、憎しみを糧にして進む人々の骸を跨ぎ、修羅を行き来し続ける先々で怠惰な干渉を受けて、卑劣な関連性に基づく物語を加工する品位が、萎縮するだけの品位から解き放たれ、はびこる悪意を徴収して、その悪意を確かな愛に変えるためだけに絶えず攪拌し続ける範囲には、頼りなくはあるが、ありのままの存在がここで、せいぜい収まるだけのものを蹴散らしては、さまざまな思いを超越し、延々と希望を膨らませていく。