昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

密度

宇宙的な言語を話す鳩、たちまちは、緻密な迷路みたいだ、と、唾棄した瞬間に、空間は壊れた。暴かれていく世界は、途端にバラバラになって、苛立つ精神から、回路は瞬く間にサビついて、記憶に司る父権的なものを淘汰すべく、すべては、実像を持たずに、際限ない絶望を、凡庸に引き伸ばし、今に蓄積する苦悩なんかを、破棄するために、走り回る日々なのだ、と、歌う君の喉から生える花、数多の猜疑心と、犠牲的な精神により、あたかも、正しいものを演じているだけの類似品、貧相な価値観により、空腹を癒すだけの過ち、相対する今に悲観的になるだけの君たちに、空疎な希望をひけらかす仕掛けを解き、油でギトギトになった生活感や、退廃的な過ちを卑屈に捏ねるだけの、政治的な過信やら、差別を用いて、正しさをねつ造するだけの、拙い正義感や、痩せ細った既製品、性善説性悪説だけで、解かれた答えによる対価や、むしばむ痛みに耐えきれずに、体系化した日々の中で、回転する雑念、オーバーロードした脳内で執り行われる熱処理、ランダムでチグハグな愛の配下に下り、濫觴するものなどに、枢要なものは、ほとんどなく、権利を謳う割には、自らの保身や、保険をかけて、騙したり、交わったりしながら、これが答えだ、信じろなどと、うそぶく隙間に沸騰する人々の理知から離床し、また、自らの足で動くのだと、勇足で進み、君の元に辿り着いたなら、少しは優しくもしてほしいな。