昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

浄化

無神経な大義を掲げ群れる羊、対比されるだけの便利な身体と、同一性を掲げ、成否だけで、加工されるだけの品位や理念やら、陰口やら偶像やらがひしめく過去、刺激的な憂鬱を、途端に利用し、機関的な宇宙が妨げるだけの時間を切り裂く利口な爪、滑落していく夢の中での可動性、あらゆる爵位を記号化した生涯が、孕む夢の綻びや、滅びのメロディー、豊かなのは、この空疎で、空白に満ちた超大な宇宙にそぐうためである、と、でたらめに同じようなものを追い求めるほどに、似たようなものを愛したフリをして、利己的に求める晩年の熱や、後悔が降らす酸の雨で、溶けた意識の表面、領土ばかりを奪い合いながら、保たれてきた均衡を法則的に反響させることごとくの摩擦、畜殺や軋轢により、公然に現れた女神の俯瞰、ロボトミーのコオロギや、犠牲的な神が、理論上の忖度の羽を広げ、飛来する罪を払いのけ、ラブソングに沈む指先を見つめる機械的な鹿の子。国のことを考えると、人は人ではなくなる。国は、人ではないのか?国が人でなければ、国は、国ではなくなる、と、語る翁、混交する意識の波形や、紊乱な象徴を組み立てる政府的な自己、アハハと笑えば、日々のストレスは雲散霧消するらしい、とネットワークでの大々的な扇動により、頭から煙を流す大人たち、希望を屠るための騎馬隊が駆け巡るジャングルや、街であったであろう残骸、寄せついた人すら、所詮は君を利用するために、するすると巻きつき、身動きもとられなくなった途端に、すべては一切を闇に孕ませ、同じように光を生み出すために、絶えず指を動かすことに専念して、新たな視点を与え、現れる部分を見つめなおしたり、苛んだりしながら、やがて来るであろう春を抱きしめるために、絶えず動き回り、止まらぬように逃げ惑うのさ、と定めもなく、超越を繰り返しては、恬淡なままに、ままならぬままを満喫する。